経産省らが主催したセミナーの講演で、奈良先端大の山口英教授はクラウドコンピューティングがセキュリティの「境界型防衛モデル」を崩壊させると指摘した。クラウド時代に求められるセキュリティとは何かを取り上げている。 企業ITにおけるトレンドの1つにクラウドコンピューティングでは、どのようなセキュリティモデルを考えていくべきか――。経済産業省と情報処理推進機構、シマンテック、トレンドマイクロ、マカフィーが共催するセミナー「企業の情報セキュリティの課題と在り方」がこのほど都内で開かれ、奈良先端科学技術大学院大学の山口英教授がクラウド時代に必要なセキュリティをテーマに講演した。同氏は、「“セキュリティ意識 2.0”へバージョンアップせよ」と提唱している。 山口氏は社会基盤のIT化が進んだことで、この2年ほどの間に社会インフラのさらなる効率化や最適化、新たな価値創造というニーズが高まり、クラウドコンピュ