「サイバー犯罪に関与している犯罪者の数は、ワールドワイドで1万人以上。被害総額は1000億ドル以上だと推定している」--。ロシアKaspersky LabのCEO(最高経営責任者)であるユージン・カスペルスキー氏(Eugene Kaspersky、写真)は2008年10月17日、「ITpro EXPO 2008 Autumn」の同社ブースで講演を行い、オンライン・セキュリティの現状を解説した。 カスペルスキー氏はまず、マルウエア(悪意のあるソフトウエア)を開発したり使ったりしているのは、個人ではなく「オンライン犯罪組織」であると語る。「かつてのマルウエアは、人を驚かせたり、騙したりするだけのものだった。しかし現在、サイバー犯罪は変化しており、より組織的に行われるようになった」(カスペルスキー氏)。 サイバー犯罪の組織化と行っても、「マフィアやヤクザのような、ボスがいてその下にファミリー(実