政府が二〇二〇年までに運用を始める予定の羽田空港新飛行ルートのほぼ直下に、上皇ご夫妻が仮住まいされる高輪皇族邸(東京都港区)があることが分かった。旅客機が日中、上空約五百四十メートルを一時間に約三十機通過する。皇族邸や周辺の住宅地では「日常的な会話が妨げられる程度の騒音にさらされる」と専門家は指摘する。 羽田新ルートは二〇年七月に始まる東京五輪・パラリンピック前の運用開始を政府が目指す。南風が吹く午後三~七時に、羽田空港へ着陸する国際便が都心上空を通過する。 新天皇の即位に伴い、上皇ご夫妻は今夏以降にルート下にあたる高輪皇族邸に転居し、仮住まいされる(仮住まい後は仙洞仮御所に改称)。東京・元赤坂の赤坂御所などの改修が完了するまでの間、最長で約一年半を過ごすことになる。