この腹圧が弱まると、体は途端に疲れやすくなります。そして、疲れに悩む人の多くは、「腹圧が十分高まっていない」ように思います。 体の構造上、腹圧が弱まると、体の中心である「脊柱」と「体幹」が支えられず、体は安定しません。 脊柱には脳からの指令を体の各部に伝える中枢神経の束が通っています。なので、体が歪むと体の各部と中枢神経の連携が乱れ、結果、思ったとおりに体が動かず、余分な負荷が体にかかってしまうのです。 体が歪んで姿勢が悪くなり、それが定着してしまうと「肩をかばって腰の筋肉を使う」といった具合に、ちょっとした動きにも、つねに余計な負荷がかかるようになる――これが慢性化して、限られたエネルギーを無駄に消耗してしまう「疲れやすい体」ができあがる、というわけです。 この現象は往々にして無自覚に起きていますが、姿勢が悪い人、とくに胸呼吸の人(呼吸が浅い人)は要注意です。胸呼吸だと横隔膜を十分下げら
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