前回紹介したPURPOSEはおもに企業の内側の視点でしたが、今回紹介する本は外側=ユーザー(ファン)に向けてのことが書かれた本です。 どちらの本も共通しているのはブランディングという考え方に対して「好きになる仕組みや仕掛け」をつくることで、「便利だから買う」「性能が優れているからこっちにする」といった合理的な判断ではない人間の感情を大切にしていることだと思います。 ファンベース 佐藤尚之 ちくま新書 2018.02 これまで多くの本を読んできた経験上、新書系の本(文庫本サイズの1000円以下で買えるような本)は、内容に偏りがあったり著者の持論が強い傾向があります。なので1つのテーマを勉強するときは新書だけを読むことはしないようにしています。 だけど、この本は新書でも例外です。優れた一個人のオリジナルメソッドとも違うし、学術的な研究ベースに導かれたものでもないけれど、顧客視点でものごとを客観