1997年に発売して以来、多くのビジネスパーソンから愛用されてきたダーバンの夏向けスーツ「MONSOON」。文字どおり、高温多湿なアジア型気候の名を冠したスーツだが、なぜ20年の長きにわたって支持されてきたのか。その秘密を語ってくれたのが、レナウンでダーバンのユニットマネージャーとして活躍する志村裕之氏だ。 「構築的なシルエットや天然素材の美しい表情というデザイン的、感覚的な要素だけでなく、暑い夏をしのぐための科学的な機能性を高めてきたことが、『MONSOON』が長く支持されてきた要因だと考えています」 その具体的な特徴とは何か。まず大きな特徴の一つとされるのが、通常の約5倍という通気性を実現していることだ。夏向けスーツでは、言うまでもなく高い通気性を保持していることが第一条件。そこで通気性を生地、裏地ともに通常のスーツの約5倍に高めた。その結果、ネクタイをしていても涼しく過ごせる快適さを