体内時計の科学:生命をつかさどるリズムの正体 作者:ラッセル フォスター青土社Amazon大半の人は朝になると目がさめて、日中は活動し、夜になると眠くなって朝まで眠る。こうした一日の中で体内では様々なホルモンの分泌量が変化しているわけだが、このリズムのことを体内時計や概日リズムという。 本作はこうした体内時計・概日リズムについてまるっと書かれた一冊だ。体内時計だけで一冊書けるの? と思うかも知れないが、意外とこれが奥深い概念、事象で、がん発生のリスクから運動のパフォーマンス、体重の増減など、身体のあらゆる側面に関わってくる。だから、体内時計を整え、特質を理解することの恩恵は莫大なのだ。 たとえば、午後の遅い時間から夕方の早い時間にかけては、休息しているときでも早朝と比べて10%多くカロリーが消費される。また、筋力や筋細胞の呼吸は、午後の遅い時間から夕方の早い時間にかけてピークを迎える。その