国連は6月3日(現地時間)、国家がインターネットを遮断するのは人権侵害であり、国際法に違反するものだとする報告書(リンク先はPDF文書)を発表した。おりしも政情不安のシリアでは、全国規模でインターネットが使えなくなっていた。 国連人権特別報告官を務めるフランク・ラ・ルエ氏は「個人が情報を迅速に広めたり、組織化したり、世界中に不平等な状況を知らせることができるというインターネットのユニークな機能は、政府に恐怖をもたらしている」と述べ、報告書で「インターネット上の特定のコンテンツにユーザーがアクセスできないようブロックしたり、フィルタリングするだけでなく、インターネット全体へのアクセスを遮断する手段を講じた国家がある。インターネットへの接続を遮断することは、たとえ知的財産権侵害などの理由で正当化しようとしても、市民的および政治的権利に関する国際規約に違反していると報告官は考える」としている。