払い過ぎた借金の利息を取り戻す「過払い金返還請求」が全国で相次ぐ中、返還請求者と代理人となる弁護士や司法書士との間で、トラブルが増えている。 多重債務者からの相談に対し、報酬が確実に見込める過払い金回収しか引き受けない弁護士や、返還金の9割近くを報酬として不正に受け取った司法書士も。日本弁護士連合会(日弁連)は、過払い金回収だけの受任はしないよう求める異例の指針を公表。民間団体も悪質な司法書士の実態調査に乗り出した。 日本貸金業協会の調査によると、会員業者が過払い分として債務者に返還したり、元本から差し引いたりしたのは2006年度が5535億円、07年度が9511億円にのぼった。返還請求者の9割に弁護士や司法書士がついていたという。 一方、請求者と代理人との間でのトラブルも多い。ある消費者金融業者の代理人弁護士は「報酬は過払い分の2割弱が相場だが、なかには3割以上の報酬を求める弁護士らもい