検察トップの大林宏検事総長(63)が年内にも辞任する意向を固めたことを受け、政府は後任に笠間治雄・東京高検検事長(62)を起用する方針を固めた。東京地検特捜部長を務めるなど現場での経験が豊富な笠間氏を起用することで、組織の立て直しを図る狙いがあるとみられる。 笠間氏は74年に検事任官。東京地検特別公判部長などを経て、99年9月に特捜部長に就任。01年6月までの在任期間中に中尾栄一元建設相の汚職事件や村上正邦元労相らを摘発したKSD事件など政界汚職事件を相次いで手掛け、計4人の国会議員経験者を逮捕、起訴している。その後は最高検刑事部長や次長検事などを歴任した。 大阪地検特捜部が郵便不正事件で厚生労働省の村木厚子元局長=無罪確定=を逮捕、起訴した当時は広島高検検事長を務めており、捜査方針の報告を受ける立場にはなかった。 最高検は24日にも、郵便不正事件の捜査や公判、それに絡む証拠改ざん・隠蔽(