工業デザイナーや人気漫画家ら多彩な人材を育成しながらも、平成27年度末に閉校する方針だった大阪市立デザイン専門学校「デザイン教育研究所」(阿倍野区)について、市教委は8日、「教育内容が評価できる」として方針を白紙撤回し、当面存続させることを決めた。 27、28年度の入学者の募集を行い、29年度以降については今後協議するとしており、存続を求めてきた卒業生ら関係者の間で安堵(あんど)が広がった。 昭和63年に開校し、企業と提携して生徒が商品提案を行うなど実践的な授業が特徴。卒業生の多くが大手の自動車メーカーや家電メーカーなどに就職。人気漫画「宇宙兄弟」(講談社)の作者、小山宙哉(ちゅうや)さんも卒業生の1人だ。 生徒に占める市在住者の割合が半分以下の状況が続くなどしたため、市教委は昨年、「市の事業として存続させる意義は薄い」として、27年度で閉校する方針を打ち出していた。しかし卒業生らの間で反