ウツギ(空木) 木の花が 今年は貧相だと思う。 ウツギもその類に入るのだが それでも立派に咲いた。 ウツギの枝の姿は行儀が悪く 葉もマットでざらりとし 花は明るい白 そこから覗く蕊は黄色だ。 その白い花の房が 豊かに下を向いて咲いている。 道路の脇 川に沿って 村のあちこちに 咲き誇るウツギの群生。 うちの小屋の裏にも見つけた。 こんなに沢山咲いているのに 香りは微かな花だ。
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6月7日 友達の別荘の前 うちから車で10分ほどの山の中の村。 京都市ではあるが 文化 生活 生業は林業 ほとんどが 私の住んでいる所と同じだ。 そこに 私より20歳ほど若い女の友達 (と私は思っている)の別荘がある。 別荘は緑の中にあり こぢんまりとした古い木の小屋で 心地よさはうちの「小屋」の様だ。 林業の村で杉の人工林に囲まれて 山が暗く それはうちの村も同じでとても残念だ。 小さな小屋に 彼女は休みになるとやって来る。 畑で野菜を育て それを猿に食べられながら 懲りずに又 苗を植える。 山の中にアスファルトの道があり その道から派生した細い道があり そこに何百年もの歴史ある農家が点在している。 京都に住んでいる時に その小さな村で採れた 山菜 キノコの佃煮が 生協の前で時々売られていた。 私が買って食べた佃煮を作っていた人がいる村に 最近は時々訪ねている。
6月6日 午後5時 雨が降ると 体の芯まで冷え冷えとする。 服はもう初夏の軽さで 半袖と長袖のTシャツの重ね着。 そんな格好に 茶色のウインドブレーカー。 全部ユニクロの 実に地味な自己表現だ。 この装束で「下」まで買い物に出かけた。 霧雨の中の田舎の景色は 田植えの住んだ田んぼ 刈り取りの終わった小麦畑 そこに群がる 黒いカラスと白い鷺。 そして 心まで染まりそうな程の木々の緑。 しっとりとした風景はアジアだなと思う。 スーパーで 蕎麦玉を見て 熱い蕎麦を食べたいなと思い それには かき揚げと葱が欲しい。 沢山の食料品を買い 山に帰る。 そばに熱々の出汁 かき揚げとたっぷりの刻み葱。 卵焼き 小松菜と油揚げを炊いたもの 数日前に炊いた蕗の佃煮風と共に 晩御飯とした。 まだ夜には薪ストーブに薪をくべており ほの暖かい小屋の中で食べた蕎麦は 満足のおいしさだった。
6月4日 こんなに穏やかな日は久しぶりだ。 街に住んでいると 見逃してしまう 風 陽の光 雨の変化。 そして 今日の様な日にうちにやって来る人は 「いい所だねぇ!」と ぐるりと周りを見回して言う。 確かに 今日の様な日のここは「いい所」だ。 風も吹かず 光は明るく 大雨で濁ってしまった川の水も 澄んで軽やかに流れ去る。 ドアを開け放ち 網戸から透けて見える緑 輝いている。 小屋のドアの前 去年は小さな花が沢山咲き 赤い実を沢山つけて 私を喜ばせた野茨は 今年は 一輪の花も咲かなかった。 そして 同じ様な木が周りにも。 私には分らない自然の摂理。 明日(5日)もいい日が続きそうだ。 雨が降っても 優しい雨を 風が吹いても 優しい風を。
アケビ(木通)の葉 アケビ(木通) スイカズラ(忍冬) ノブドウ(野葡萄) ヘクソカズラ(屁糞葛) 小屋の周りに根を張る 蔓性の植物だ。 よく見れば もっとあるかも知れない。 アケビの蔓で クッキーでも載せられる様な 小さな皿を作りたい。 スイカズラのオフホワイトの花は 蕊が長く 繊細で 蔓はとても強い。 忍冬という漢字が好きだし 英語でのhoneysuckleと言うのも響きがいい。 ノブドウは 秋に青い実をつけるが 蔓は 節でぽきりと折れる。 ヘクソカズラは 白くて 花びらの先がピンクの 可愛い小さな花を咲かせ 蔓も強い。 なんでこんな名前をつけられたのか? 秋には薄茶色の小さな実をつけ 野鳥たちの大好物だ。 大事にしているこれらの蔓は 近くの木々に 勇敢に巻きつく。 今日 私はハサミで 剪定をした。 こんもりとした蔓がすっきりとしたが いつになったら アケビの蔓で皿が編めるのか?
傘をさす人の中に、そうでない人が一人。 ブレ写真を撮るのは久しぶり。なんだか頑張って撮りました感が出て、恥ずかしい。。 使用機材 RICOH GRD3 ランキング参加中写真・カメラ
小蕪 空豆 植物 野菜 花の造形は 本当に素晴らしい。 昔 布で作られた赤蕪のブローチを持っていた。 それは とてもよく出来ていた。 いつか色が褪せて 萎びた野菜の感じになり 付けるのをやめた。 空豆もきっといいブローチになるだろう。 夫の兄夫婦が作った小蕪と空豆を 今日料理して食べた。 生で食べるのも美味しいだろう。 今回は 小蕪を皮付きで半分に切り コトコトと出汁と醤油で 油揚げと炊いた。 最後に葉っぱを加えた。 鉢に盛ると 姿も美しい。 フーフーと吹きながら 熱いのを食べる。 5月の終わりの 寒い日に食べる熱い汁物。 空豆は 莢のままフライパンで蒸し焼き。 皮が焦げれば 中の豆も柔らかくなる。 ホカホカの可愛い形の空豆。 晩御飯のおかずに焼いたのに ご飯前に食べてしまった。 季節のものは シンプルに料理したい。 美味しさが増す様に感じる。
5月21日 マラソン 三日前の日曜日。 新型コロナで3年間止まっていたマラソンが始まった。 コースは福井小浜から 京都出町柳 賀茂大橋まで。 新緑の いい空気の中を 苦しみながら 楽しみながら 何人もの人が 小屋の前を走り去る。 「こんにちわ」と走る人 「がんばって」と答える私 「ありがとう」と 手を振って行く。 つづら折りの道を上り 峠を越えては下り 山村の間の長い道 そして又上り 峠を下りの繰り返し。 京都の賀茂大橋にたどり着いた時は さぞや嬉しい事だろう。 走りながら 野鳥達の鳴き声が聞こえた? 川の水が嬉しそうに 踊るように流れるのを見た? 輝く5月の風と光 風も吹かない 穏やかな日だった。
去年蒔いたアメリカンワイルドフラワーの種。 芽が出て 花が咲いても 茎は細く地に這う様だった。 花も小さく 私は少しがっかりしたものだ。 その小さな花達が種をつけ それらがこぼれたのか 数日前にふと気がつくと 白いかすみ草みたいな花が いくつも咲いていた。 淡い水色の花も。 そして 今か今かと咲くのを待つ 蕾がついているのも。 一年たって 立派な姿になって現れたワイルドフラワー。 数日前のテレビ番組で 面白いのがあった。 家の庭の小さな畑で 野菜を作っている男の人。 キャベツやきゅうりの様な野菜が 草に埋もれていた。 その畑の様子がとてもいい。 草だらけの畑がとても豊かに見えた。 アメリカンワイルドフラワーが咲く小屋のそば 草を抜かないでおこう。 豊かな風情になるだろうか? それとも 小屋もろとも寂れた様になるだろうか? 面白いな。
八朔 ヨーグルトケーキ 土曜日の朝のラジオ。 NHKFM ピーター・バラカンの 「ウィークエンド・サンシャイン」 そして ゴンチチの「世界の快適音楽セレクション」 この二つの番組を毎週楽しみに聴いている。 今朝の「ウィークエンド・サンシャイン」は ハリー・ベラフォンテの特集だった。 毎回 バラカン自身の選曲がとてもいい。 ゴンチチ「世界の快適音楽セレクション」で ハンバート・ハンバートの「ブラザー軒」が流れた。 高田渡の楽曲を 男女デュオが歌う。 澄んだ透明感のある声。 高田渡のも好きだが これはもっと好きになった。 「死んでしまった父と妹。 七夕の夜に キラキラ輝くガラスの暖簾をくぐり ブラザー軒にやってくる。 そして 自分の隣に座り かき氷を食べる。 その姿が見えるのは自分にだけ」 この曲の話を友達に話すと 友達も大好きな曲だと言った。 www.youtube.com
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