今月号のNature Medicine誌に「Clinical-grade computational pathology using weakly supervised deep learning on whole slide images」という論文が掲載されていた。簡単に言うと「人がわずかに指導するだけで、臨床応用可能な病理診断ができるようになった」である。病理診断のレポート結果と病理画像を人工知能が読み解き、98%の精度で診断ができたという論文である。 人工知能の画像解析能力は急速に向上しているが、この結果が事実ならば驚きだ。15,187症例の44,732枚のスライド全体のイメージ像を、すでに診断されていた結果とともに入力して、ディープラーニング(深層学習)させただけで、高精度の診断が可能なシステムが出来上がったというのだ。論文によれば、65-75%の病理画像は人工知能によって100