著者: 伊藤 雅博, 株式会社日立製作所 はじめに 機械学習システムを継続的に運用するための取り組みとしてMLOps (Machine Learning Operations)が注目を集めています。MLOpsの運用サイクルの1ステップとして、機械学習を利用したいシステムに対して、機械学習モデルを用いた予測機能を提供するサービング(Serving)があります。 サービングは、データサイエンティストが作成した機械学習モデルを本番環境へ導入する際に、必ず求められる要件です。本投稿では、機械学習システムの全体像とサービングの位置づけ、およびサービングシステムの構成を紹介します。 機械学習システムの全体像 MLOpsを考慮した機械学習システムの例を以下の図に示します。 図の機械学習システムは、下記5つのサブシステムから構成されます。 1. データ整備システム データ整備システムでは、機械学習に必要な