警察官や自治体職員らへの公務執行妨害容疑で、兵庫県警に逮捕されたり任意で取り調べを受けたりした高齢者の割合が2008年、未成年者と逆転したことが分かった。感情を制御できない少年らが手を出すイメージが強かったが、人生経験豊富な高齢者にも“切れる”傾向が強まっていることがうかがえる。(三木良太) 今年も同様の傾向といい、今後団塊世代が高齢者層に加わるため、県警は警戒を強めている。 公務執行妨害罪は、警察官や市職員のほか、民間の駐車監視員ら「みなし公務員」の業務を、脅迫や暴行によって妨害した場合に適用される。06年5月の刑法改正で罰金刑が新たに設けられた。 県警によると、06年以降、取り調べを受けた人数は200人前後で高止まり。08年は212人で、10年前のほぼ6倍だった。大半は20〜64歳の成人。 このうち65歳以上の割合は9%(19人)で、10年間で最多だった。70歳以上も10人(4・7%)