タイ東北部シーサケット県のカンペン中・高等学校で、「男女半々トイレ」で化粧に余念がない生徒ら=尾崎孝撮影 「差別助長」批判も タイ東北部の農村地帯の公立中・高校に、「女の子になりたい男の子」専用のトイレがある。「第三の性」の固定化が差別につながると懸念する声もあるが、色気たっぷりの男子生徒らは、「仲間同士でくつろげる『女』の園よ」と大満足だ。(タイ東北部シーサケットで、田原徳容) 「利用は今だけ。20歳で性転換するもん」 シーサケット郊外の県立カンペン中・高校の昼休み。校舎の外に並ぶ3棟のトイレのうち、男と女の半身を合わせた不思議なマーク=写真左=が目立つ1棟に十数人が出入りし、異様な盛り上がりを見せていた。 「ベッカム(プロサッカー選手)、すてき!」。花柄のカーディガンを羽織ったウィチャイ君(16)が嬌声(きょうせい)を上げると、コンパクトミラーで化粧のノリをチェックしていたブーンティッ