世界平和の推進に貢献した個人や団体に贈られるノーベル平和賞。ことしは、紛争下の性暴力と闘う医師と人権活動家が選ばれました。一方、27年前、同じ賞を受賞したミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏。今、「賞を取り消すべき」とさえ批判されています。国内の少数派、ロヒンギャの人たちへの人権侵害を放置しているとみられているためです。過去の称賛と現在の非難、この激しい落差をスー・チー氏はどう受け止めているのでしょう。本人に聞いてみました。 (アジア総局記者 杉本織江) 今月上旬、日本と東南アジア5か国との首脳会議に出席するため来日したスー・チー氏。東京都内で、NHKの単独インタビューに応じました。 「ミャンマーと日本は、特に友好的な関係が続いてきました。特別に相性がよいのでしょう」 政治的・経済的な両国の友好関係を、穏やかな表情でこう表現したスー・チー氏。しかし、少数派のイスラム教徒、ロヒンギャの人た