中国発の新興ファッションブランド「SHEIN(シーイン)」は、昨年4月時点よりも3割以上低い評価額で最大30億ドル(約3900億円)の調達交渉を進めているもようだ。テック系スタートアップの間では、市場環境の変化に対応して、前回を下回る評価額で資金調達する「ダウンラウンド」を受け入れる例が相次いでいる。 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、新たなラウンドでのSHEINの評価額は640億ドル(約8兆3300億円)。昨年4月に実施した直近のラウンドでつけたピークの1000億ドル(約13兆円)あまりに比べ3分の2弱の水準になる。当時、SHEINは米ニューヨーク市場での新規株式公開(IPO)が取り沙汰されていた。 事情を知る複数の人物の話としてFTが伝えているところによると、SHEINはアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンドであるムバダラ、米大手ベンチャーキャピタル(VC