20年以上前に構築した古い基幹系システムを使い続けるユーザー企業が5社に1社の割合で存在するとされるなか、「枯れた技術」の維持管理に危機が迫っている。枯れた技術としてはCOBOLが有名だが、今回取り上げるのは別の技術だ。 リレーショナルデータベース(RDB)である。とりわけ最大シェアを誇る米オラクル(Oracle)の「Oracle Database(Oracle DB)」を扱える技術者が足りないとささやかれ始めている。 クラウドシフトとAI人気が原因? 「今まで1度も取引のないユーザー企業からOracle DBに障害が発生したといきなり連絡を受け、復旧作業を頼まれるケースが増えている」。こう証言するのはDBの導入や運用保守を専門とする、日本エクセムの後藤大介CEO(最高経営責任者)だ。 こうした依頼が増えた理由について、後藤CEOは「ユーザー企業が自社システムのクラウド移行を進めた結果、社
![ユーザー企業のOracle技術者が足りない、高まる技術的負債のリスク](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4060fbde0ec4f35c5ab5c670d38ca0e606cbe5a8/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fatcl%2Fnxt%2Fcolumn%2F18%2F00989%2F111300008%2Ftopm.jpg%3F20220512)