金の密輸が横行している。税関によると、昨年から今年にかけての1年間で、九州・山口での摘発件数は過去最多を記録。金相場の高騰に加え、売却時に消費税分が戻ってくる日本特有の制度が影響しているとみられる。暴力団が関与する例もある。 昨年12月の那覇空港。マカオから着いたプライベートジェット「ガルフストリームG200」に税関職員が乗り込んだ。定員8人の機内には男が2人。貨物室に大型スーツケース四つを残して降りようとしていた。不審に思った税関職員が沖縄県警とともに検査。ケースからは1キロの金の延べ棒112本が見つかった。4億8千万円分に相当する。 税関は密輸目的と判断し、沖縄県警などが指定暴力団稲川会系の組幹部2人やジェット機の運航手配会社社長ら計7人を関税法違反などの容疑で逮捕。捜査関係者によると、組幹部らはマカオで購入した金を税関を通さず密輸し、消費税3800万円の支払いを免れようとしたという。
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