平井卓也デジタル改革相が内部会議で政府職員らに発言した内容が波紋を広げている。会議の一部の音声データが流出し、そこで平井大臣は政府IT発注で減額交渉のさなかにあったNECに対してデジタル庁の発注から排除するという趣旨を発言していたとされる。週刊文春は同じ会議で平井大臣が「懇意にするベンチャーに発注を指示した」と報じた。 平井大臣は2021年6月11日の会見で、NECに対する発言は本意ではなく「減額交渉に臨む幹部に檄(げき)を飛ばすためだった。不適当な言葉だった」と釈明した。2021年6月18日の会見では、特定のベンチャーへの発注を指示したとの報道を否定した。 具体的には、発注を指示した先として名前が挙がったAI(人工知能)ベンチャーのACES(東京・文京、エーシーズ)について、平井大臣は「私も職員もその名前を言っていない。何度も音声データを聞き直して確認した」とした。自らの言動の正しさを証