「名門」慶應義塾大学をめぐる騒動が、週刊誌の誌面をにぎわせている。ある現職教授が、安西祐一郎塾長を中心とする「現政権」を公然と批判する論文を発表、これに対して大学側は、謝罪文の提出を求める内容証明をこの教授に送りつけたというのだ。一体、何が起こっているのか。 「施設建設優先主義」や「拡張路線」に反発 騒動を報じているのは、「週刊現代」の2007年2月10日号と、「週刊朝日」の5月25日号。両方とも、経済学部の杉浦章介(のりゆき)教授が「安西政権」を公然と批判していることに対して、波紋が広がっていることを報じている。 教授は慶應の経済学部を卒業、大学院を経て83年には「古巣」慶應経済学部の助手に就任、助教授を経て93年には教授に昇格している。95年から99年にかけては一貫教育校であるニューヨーク学院(高等部)の院長をつとめ、現在は大学院の「社会学研究科委員長」という肩書きを持つ。学部であれば