ブックマーク / banraidou3rd.hatenablog.com (23)

  • 「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミーワールド大突撃」を3回観てきたので、かなりテンション高めに感想書くよ! - 万来堂日記3rd(仮)

    映画クレヨンしんちゃん爆睡! ユメミーワールド大突撃、計3回観てきました。 私の中では不動の傑作の地位を確かにしましたですね。私の乏しい映画やアニメの観賞経験の中ではありますが、子供に向けたメッセージが込められた作品としては、その力強さにおいて最高峰ではないかと思います。 作、ギャグが結構面白いです。私が最も好きなのは、ひろしとみさえが「なぜ大人がこれほど、子供のように夢見る力を持っているんだ?」的な問いに対して答える、その答えのあまりの馬鹿馬鹿しさ!! 三度見て、三度とも笑ってしまいましたよ! あれはねーよ!! あと大和田獏さんの出演シーンですが、檀ふみさんも出てればもっと良かったと思います!*1 あとね、実に丁寧に伏線とか貼られていたり。 作、みさえが大活躍するんですが、初見時には感動しつつも「ちょっと唐突じゃねーの?」とも思ったんです。でもね、見直してみると今回では、夫婦の行動で

    「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミーワールド大突撃」を3回観てきたので、かなりテンション高めに感想書くよ! - 万来堂日記3rd(仮)
  • 須藤真澄「金魚草の池」/それは決して鎮魂などではなく - 万来堂日記3rd(仮)

    須藤真澄「金魚草の池」を少し前に読んだ。つーかね、過去作の再録短編集だと思い込んでて、ノーチェックだったのよ。 須藤真澄つったら、コミカルで美しいファンタジーの書き手であり、仏教の影響色濃い死生観が作品に反映され、でも基的にポジティブ。物事をズバリと読者に提示するのではなく、さりげなく提示し、そのさりげなさが心へのじんわり具合につながっている、というそんな印象で。もちろん好みはあれどどの作品も非常に高レベルでまとまっており、言っちまえばどの作品読んでも安心のますび印なわけである。 しかしですね、この短編集に収録された「球形の眠り」と「東の島より西の海へ」は少し異色である。上に挙げたような、いわば須藤真澄マナーからは少しも外れたところはないのだけれど、非常に印象が鮮烈なのである。ぶっちゃけ、やたらと泣けるのだ。 この二編はあの震災を題材とした作品である。 1年弱の間隔で書かれたこの二編をま

    須藤真澄「金魚草の池」/それは決して鎮魂などではなく - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2013/02/15
    "読んだ人しか良くわからんと思うが、もう胸を締め付けること限りなし、なのである。"
  • 高井研「なぜ生命は生まれたのか」 進化論で笑え! - 万来堂日記3rd(仮)

    うふ。 kindle注文しちゃった。3Gの奴。 届くのは12月。ちょっと楽しみだわー。 でね、kindleストアも使ってみようと思って、で、適当に自分の興味で検索して、引っかかってきたのが高井研「生命はなぜ生まれたのか」。 生命の起源を探る、実に真面目ななのだけれども、ノリがすごい。なんというか、完全にウェブのノリというか。 こんなに笑える進化のを読んだのは初めて。 まずのっけから、インド洋へ海底の調査へ赴いた体験談。その中で、潜水艇しんかい6500内部において、如何にトイレを我慢することが人間として大切であるかとか、天候や状況の関係で調査に出れない時は日光浴だDVDボックス試聴だとか、完全にどうでもいいことを熱弁したり。 真面目な内容に入ってからもその遊び心はそのままで、論敵のマイケル・ラッセル(先日取り上げたニック・レーンの「生命の跳躍」でも大フィーチャーされてた御仁だ)のことを「

    高井研「なぜ生命は生まれたのか」 進化論で笑え! - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2012/12/04
    "ここまで笑わせることに情熱を費やした進化読み物というのを私は読んだことがない。"
  • ニック・レーンを読もうぜ/細胞内から40億年を眺める - 万来堂日記3rd(仮)

    さて、結構時間がかかってしまったのだけれど、今日、「ミトコンドリアが進化を決めた」を読み終わりまして、これで邦訳されているニック・レーンのは三冊とも読んだことになります。 「生と死の自然史」「ミトコンドリアが進化を決めた」が各論で、「生命の跳躍」が総論、といった趣があるので、この中から1冊お勧めするとしたら「生命の跳躍」かも。しかし、ニック・レーンの持ち味を満喫するという意味ではその前の2冊の方がいい、などという気もしたり。どれも面白いことには間違いないです。 間違いないのですが、少々難しいかも。 SFファンや一般向け科学書が好き、という人には「よく分かんない部分があっても知ったふりして笑顔でスルーする」というスキルが必須だと思うのですが、ニック・レーンのもそのスキルが必要だと思います。文章自体は平易だと思うし、話の進め方もうまいと思うのですが、なにせ、馴染みのない分野の言葉が結構出て

    ニック・レーンを読もうぜ/細胞内から40億年を眺める - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2012/11/30
    "細胞の内部で何が起こっており、かつて何が起こってきたのか?というミクロな視点から40億年の歴史を紡いでいくという、とんでもない芸当"
  • 「機械仕掛けの愛」はオールタイムベスト級の傑作SFだ - 万来堂日記3rd(仮)

    業田良家「機械仕掛けの愛」1巻を読了した。 なんなのこれ、もう。泣けるじゃない。 また、その「泣ける」シーンが実にSF的だというところが、SFファンとしては非常に嬉しいじゃない。 「機械仕掛けの愛」は、ロボットが家庭にも普及した未来を舞台にした連作短編集。 こう言ってはなんだが、ロボットを安易に「擬人化」している面はないわけではない、というか、大いにある。 この連作短編集では「ロボットに心は持てるのか」といった難しい問題は登場しない。最初からロボットは心も感情も持っているし、ロボットが涙を流すシーンも普通に出てくる。 また、収録されているストーリーのいくつかにおいては主人公のロボットを人間に置き換えても問題ない。主人公がロボットであるということを全然活かせていない、と批判的に見ることも可能である。 収録作の中の一編「リックの思い出」でもそれは同様だ。 ロボットは何の説明もなく普通に感情を持

    「機械仕掛けの愛」はオールタイムベスト級の傑作SFだ - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2012/08/17
    "なんなのこれ、もう。泣けるじゃない。また、その「泣ける」シーンが実にSF的だというところが、SFファンとしては非常に嬉しいじゃない。"
  • 「おおかみこどもの雨と雪」見ちゃった/とてもよく出来た人情話/ほぼ日P「家族パズル」と古典落語「天神山」/普遍性と現代性 - 万来堂日記3rd(仮)

    「おおかみこどもの雨と雪」見ちゃった。公開初日に。 よかったわーー。もう涙目ですよ。客席からはすすり泣き聞こえてたし。 綺麗だったし(もう、一番最初のシーン、花のアップからしてただ事じゃないですよ)、躍動感あったし。 とてもよくできた人情話であります。 この人情話という表現、もちろん、私が最近落語に凝っているというのもあるのだけれど、というか、それがこういった表現をする理由の95%を占めるのだけれど、他にも理由があって。 見終わった直後、興奮冷めやらぬ中twitterやらwebやら覗いてみたら、この作品のストーリーが「地味」である、という指摘をちょくちょく見たのね。 まあ、地味です。 で、落語の人情話って、どれも基的に「地味」なのな、考えてみると。 いや、落語に限らないか。泣ける映画って、案外地味よね。 これが歌舞伎や文楽となるとまた違うのだろうけど。 アニメという文脈を離れれば、「地味

    「おおかみこどもの雨と雪」見ちゃった/とてもよく出来た人情話/ほぼ日P「家族パズル」と古典落語「天神山」/普遍性と現代性 - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2012/07/30
    "極めて現代的な作品です。本作を貫く糸の一つは間違いなく「コミュニティ」の在り方、そして「コミュニティ」に対するあり方について。"
  • 「盤上の夜」/驚くべき世界観との遭遇/エイリアン・オン・ザ・ボードゲーム - 万来堂日記3rd(仮)

    宮内悠介「盤上の夜」を読了した。第1回創元SF短編賞において、山田正紀賞を受賞した表題作を収録した連作短編集であり、収録された6編が囲碁、将棋、チェッカー等、いずれもボードゲームを題材にしているという、一風変わった作品である。 囲碁、将棋麻雀。うむ。地味ながらも良質で緻密な作品である匂いがぷんぷんしてくるではないか。 騙されるな。 書はあなたの人間観を激しく揺さぶる極上の一発だ。 あなたも、書を読んで後戻りできなくなってしまうといい。 この連作短編集の冒頭の二編「盤上の夜」と「人間の王」の出来はすさまじい。ゴングが鳴って、直後にいいワンツーをらってしまったのである。これで喜ばなければMではない。 「盤上の夜」は囲碁、「人間の王」はチェッカー。共にボードゲームと人間がどのようにかかわっているかを解明する話だ というと、人生の機微とか、そんな事を連想するかもしれないがさにあらず。そこに

    「盤上の夜」/驚くべき世界観との遭遇/エイリアン・オン・ザ・ボードゲーム - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2012/04/19
    "地味ながらも良質で緻密な作品である匂いがぷんぷんしてくるではないか。  騙されるな。本書はあなたの人間観を激しく揺さぶる極上の一発だ。"
  • 非BL読者の私は「昭和元禄 落語心中」をどのように楽しんだか/ぼくのかんがえたちょうはなしか - 万来堂日記3rd(仮)

    私ことHN旅烏、36歳男性独身異性愛者非童貞は、「昭和元禄 落語心中」をかなり楽しく読了したクチであります。 「このマンガがすごい! 2012」のオンナ編で2位にランクインしたことで世間の耳目を集めているこの作品、作者の雲田はるこさんはBL畑の方だそうで。 新古書店に勤めているということはBLも扱っているという事でして、そういった意味で心理的な障壁は低い方だとは思いますが、かといって積極的にBLを読んだことがあるかというとそういうこともなく、友人や知人が同性愛者であるということが判明していたこともない*1、いたってつまらない価値観を持っている私が「昭和元禄 落語心中」をどのように楽しんだか、って話でございます。 まず、落語に対する愛情、というのはかなり感じられます。大体、作中に登場する噺のチョイスからして、好きな人じゃないと出てこないであろうセレクトですよ。 余談ですが、私は同じ落語を題材

    非BL読者の私は「昭和元禄 落語心中」をどのように楽しんだか/ぼくのかんがえたちょうはなしか - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2012/02/24
    "知ってか知らずか、「落語史・演芸史の改変」というデンジャーゾーンに踏み込んでしまった"
  • 川島よしお「おちけん」を再読した/ついでに西炯子の「兄さんと僕」を批判します - 万来堂日記3rd(仮)

    つーわけで、さほど落語に興味を持っていなかった頃に読んで感動した川島よしおの傑作4コマ「おちけん」。今読んだらどんな感じだろうなと、再読してみました。 大学の廃部寸前の落研(部員は女子大生3名。で、大学名が「立川大学」ってのも、当時はさほど印象に残らなかった遊び心の部分で)が、学生落語の選手権に向けて頑張っていく話、なんですが。 構成がやっぱり、すごくいいですよね。最初は軽快な滑稽噺で読者を落語の世界に案内していき、薀蓄を挟みながら少しずつ奥へと誘っていき、クライマックスで「子別れ(通し)」という大ネタへ読者を誘導していく。 私は子別れの通しっていうと、小三治さんのしか聞いたことがないので、これも小三治さんのが元になっているのかなとか思うんですが、違うかもしれない。ご存知の方はご教示いただければ幸いです。「子別れ」は大きく上中下に分かれるんですが、私、いつも「中」の終盤で涙ぐんじゃうんだよ

    川島よしお「おちけん」を再読した/ついでに西炯子の「兄さんと僕」を批判します - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2011/10/25
    "最初は軽快な滑稽噺で読者を落語の世界に案内していき、薀蓄を挟みながら少しずつ奥へと誘っていき"
  • 「天冥の標4 機械じかけの子息たち」はものすごく真正面からセックス(※体位の話ではありません) - 万来堂日記3rd(仮)

    ものすごい傑作です。個人的にはオールタイムベスト級ですわ。 つまり(個人的には、ですが)「スキズマトリックス」「暗闇のスキャナー」「スローターハウス5」「接続された女」「ハーモニー」「グラン・ヴァカンス」「Self-Reference ENGINE」「あなたのための物語」「日沈没」「パプリカ」「エイダ」「戦闘妖精 雪風」「メンタル・フィメール」「地球礁」「クラッシュ」etc……といった作品群と肩を並べた事を意味するわけで。 書は全10巻予定のシリーズの第4作。巻毎に作風や題材ががらりと変わり仰天してしまうことで定評があるんですが。 なんと最新作の書は、最初から最後までセックスの話。 それも、「当にいいセックスってどんなものなんだろう」と、少年が恋人と試行錯誤を繰り返していく話。 いわゆる物語を盛り上げるための濡れ場じゃないんですよ。セックスそのものが目的。それもえらく真面目に。 で

    「天冥の標4 機械じかけの子息たち」はものすごく真正面からセックス(※体位の話ではありません) - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2011/07/12
    3巻まで読んでるけど、どんな展開だ。"セックスそのものについて、少年なりにとことんまで考えて、実際に試行錯誤していく。"
  • 大美落語会に行ってきました - 万来堂日記3rd(仮)

    繁昌亭の昼席に行く予定だったのですよ。 前売り券も買っていたのですよ。 寝過ごしました。ええ、寝過ごしました。はい、それがなにか? もう、このままふて寝してしまおうとも思ったのですが、なんか雨がちだった天気も回復しているし、悔しいし。夜に開かれる落語会をネットで検索したら「大美落語会」ってのがあるとのことで、笑福亭竹林さんが世話役だし、まだ高座を見たことがない桂文我さんが、これまたなかなか聞ける機会の少ない「土橋萬歳」をやるらしいし、というので急遽、お出かけしたわけであります。 これがもう大正解。 心の底から「ああ、今日は寝過ごしてよかった!」と……いや、会が終わった後、軽い興奮状態になるような良い会でした。 笑福亭呂竹「江戸荒物」 桂しん吉「鶴満寺」 桂団朝「一文笛」 中入り 座談会(竹林・文我・団朝) 笑福亭竹林「近日息子」 桂文我「土橋萬歳」 呂竹さん、しん吉さんの段階でいい感じに会

    大美落語会に行ってきました - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2011/05/25
    "団朝さんの「一文笛」は実に素晴らしかった"
  • 「偉大な記憶力の物語」の感想/記憶、現実ってなんだ。振り向かないことさ。 - 万来堂日記3rd(仮)

    先日、久しぶりに新潟に帰省したのですが、新潟へ向かう列車の中で「偉大な記憶力の物語」を読み終えました。 これはものすごいですね。全く素晴らしい。 「事実は小説より奇なり」という言葉には手垢がついて久しいですが、奇であるにも程があるだろ、というのが書でありまして。 エイリアンってどんな存在か。異質な知性というのはどのようなものかというのは、SF小説が挑んできた難題の一つであるのですけれど、この「偉大な記憶力の物語」の前では大半の(と、言っておきましょう。一応ね)SF作家が頭をひねらせてきた難題への回答が色褪せて見えてしまいますな。 おまけに、このノンフィクションの主人公はエイリアンではなく、まごうことなき人間であるというおまけつきであります。 ほんの少し知覚・認知の様相が違うだけで、なんという世界観が構築されるのかと、驚愕すること請け合いですぜ、旦那方。 このは、偉大な心理学者であるル

    「偉大な記憶力の物語」の感想/記憶、現実ってなんだ。振り向かないことさ。 - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2011/03/30
    "ほんの少し知覚・認知の様相が違うだけで、なんという世界観が構築されるのか"
  • 「こっちへお入り」で貴様の涙腺など破壊してくれるわ - 万来堂日記3rd(仮)

    最近落語に夢中になりつつありまして。 平安寿子の「こっちへお入り」を購入したのも、寄席の帰りに屋に寄ったら目に入ったからです。落語ミステリは買ったことも読んだこともありましたけれど、33歳の独身OLが主役の落語を題材にした小説となりますと、落語に興味を持つ前の私だったら購入したかどうか。 帯には「落語は、不器用なオトナのための指南書だ!」とか書いてありまして、あらすじにも同じようなことが書いてあります。まるで落語が人生のためになる、そんなことがこの小説に書いてあるかのようではありませんか。 看板に偽りありです。そんなん嘘っぱちです。 この小説に書いてあるのは「人生は落語のためになる」ということなんですよ。 人生経験を積むことが落語を楽しむうえで助けになる。真の主役は落語なんです。 なんてすばらしい。 以下、感想を書いていきますが、若干のネタバレを含んでしまいますのでご注意ください。 主人

    「こっちへお入り」で貴様の涙腺など破壊してくれるわ - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2011/02/21
    "33歳の独身OLが主役の落語を題材にした小説"
  • 「華竜の宮」は風の谷の水域沈没第2部じゃなかろうか(いい意味で) - 万来堂日記3rd(仮)

    「華竜の宮」少し前に読了しました。 かなりおもしろいです。夢中になりました。傑作といっていいんじゃなかろうかと思います。 ここ数年、日のSFは元気だと思うのですけれど、話題になった作品は(「天冥の標」を大いなる例外としますと*1)とんがった作品が多かったような感があるのですが、「華竜の宮」はとんがったところのない、なんといいますか、堅実な、コンベンショナルなSF作品です。 手法の面でも、テーマの面でも、「ええっ!? これは新しい!」といった驚きは存在しません。 その意味で、大変に敷居の低い作品です。さあさあ、安心して読んじゃってください。 そして、日SFの伝統を追体験していただきたいです。 作は、伝統の一側面を凝縮させた、大変な力作なのですから。 海底隆起によって海洋の面積が大幅に拡大した25世紀、人類は文明を維持した陸上民と、バイオテクノロジーの発達の結果海での生活に適応し、ボーダ

    「華竜の宮」は風の谷の水域沈没第2部じゃなかろうか(いい意味で) - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/11/09
    "日本SF屈指のスケール感"
  • 「虐殺器官」の次にはどんな本を読んだらいいだろう? - 万来堂日記3rd(仮)

    夏になるとなぜか出版社や書評サイトが活発化するわけでして、色んな人が色んな切り口でオススメを推薦してくれます。 この「虐殺器官」は話題作ですし、やたら面白いですので、オススメのとして上げる人も少なくないのではないかと思います。 このエントリは、そんな「虐殺器官」の次に読んでほしいようなオススメを挙げるとしたら、どんなになるだろうな? というものであります。 まずは作者の他の作品 作者の他の作品を挙げるというのがまずは無難、なんですが、ご存知の方も多いでしょう、作者の伊藤計劃氏は惜しまれつつも若くして世を去っています。挙げるとしても、わずか三冊しか挙げることができません。 ハーモニー (ハヤカワ文庫JA) メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫) 伊藤計劃記録 この中で一冊オススメするとしたら、作者が「虐殺器官」の他に遺した唯一のオリジナル長編にして、死の直

    mokkei1978
    mokkei1978 2010/07/16
    自分なら冲方丁の「シュピーゲル」シリーズかな。どちらも9.11以降の空気を感じる。
  • 「生命進化の物語」がとても面白い本だったのですよ。 - 万来堂日記3rd(仮)

    生命進化の物語 作者:リチャード サウスウッド八坂書房Amazonリチャード・サウスウッドの「生命進化の物語」を読みました。 最初の生命から現在まで生命がたどった進化の歴史を概観するで、同趣向のとしてはドーキンスの「祖先の物語」やフォーティの「生命40億年全史」を読んだことがあります。どちらも面白いでした。 が、この「生命進化の物語」はこの2冊に勝る長所を持った、とても素晴らしいでして、発作的に紹介文などを書いている次第でございます。 「祖先の物語」は、現代から過去へ遡って進化を見て行くという手法の斬新さ、進化論におけるトリビア的な知識、ドーキンス自身の進化観・生命観などが読みどころです。 フォーティの「生命40億年全史」は、その時代にどのような光景が広がっていたのか生き生きと描写してくれるのがなんとも魅力的です。その光景を解き明かすために学者たちが繰り広げる人間模様も、いいスパイ

    「生命進化の物語」がとても面白い本だったのですよ。 - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/06/14
    「生命進化の物語」。"生命の歴史に興味がある、面白い本ないかな、という人には自信を持ってオススメしたくなる本です。まさに決定版。超推薦。"
  • 『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』があまりに、あまりに面白かったのですよ。 - 万来堂日記3rd(仮)

    最近、読書量が減ってしまってなあ。歳なのかね? 体力の問題なのかね? いや、最近のがつまらなくなったなんていうことはないんだよ。だって、むしろ読む読む素直に楽しめているし。 たしかに、ここ数年、小説以外のを読むことが多くなってね、いや、小説は活字のの王だと思っていた若い頃とは、明らかに好みが違ってきているわけでもあるけれど。 でもなあ、やっぱり一番は体力の問題だと思うんだよなぁ。 いや、は相変わらず面白いし、寝忘れて夢中になって読むことだってあるんですよ? 例えば、それは「天冥の標」であったり、「ハーモニー」であったり、「あなたのための物語」であったり、「ゲームと犯罪と子どもたち」であったり、「アリの背中に乗った甲虫を探して」であったり、「ハンニバル・やる夫・バルカスがローマに喧嘩を売るようです」であったり、「世界樹の迷宮?」であったり。 昨日と今日もそんな感じでありましてね

    『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』があまりに、あまりに面白かったのですよ。 - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/04/25
    ネット小説『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』。"知識が、価値観が、波及していく。そのことについての感動的な物語だ。"
  • 【ネタバレ】「第9地区」をようやく観ました/ヨハネスブルグからの不敵な挑戦状 - 万来堂日記3rd(仮)

    話題の映画「第9地区」をようやく観ました。 いやー、なんですか、このひねくれた映画は(笑)。何とも言えない居心地の悪い後味がなんとも。観てよかったです。 以下、ネタバレをはさみつつ感想を書こうと思いますので、まだ観ていないと言う方はご注意ください。 20年前に突如ヨハネスブルグ上空に飛来した巨大なUFO。その中にはエイリアンの難民が一杯に詰まっていた。20年後、スラム化した居住区「第9地区」に隔離されたエイリアンと地域住民の間での確執が拡大。多国籍企業MNUは政府から委託を受け、エイリアンの第9地区からの強制移住に着手するのだが……といった感じのストーリー。 舞台は南アフリカ・ヨハネスブルグ。「エイリアン」の「隔離」というと、どうしたってアパルトヘイトを連想させられてしまいます。で、事前の情報や予告映像なんかから、「フェイクドキュメンタリーみたいなタッチで、エイリアンを黒人にみたてて人種差

    【ネタバレ】「第9地区」をようやく観ました/ヨハネスブルグからの不敵な挑戦状 - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/04/16
    「第9地区」。ネタバレあり。"実際に映画を見てみると、その中身は人種差別・偏見に満ち溢れている。"
  • 「アリの背中に乗った甲虫を探して」がやたら面白かったのです - 万来堂日記3rd(仮)

    アリの背中に乗った甲虫を探して―未知の生物に憑かれた科学者たち 作者:ロブ ダンウェッジAmazon いや、このがめちゃめちゃ面白かったのですよ。だもんで宣伝します。 このでは「生物界における人間の存在が思った以上に小さい」「われわれが生物界の中心ではない」と新たに認識することを、コペルニクス的転回になぞらえてレーウェンフック的転回、と呼んでいます。 アントニ・ファン・レーウェンフック - Wikipedia しかしですよ、人間が生物界の中心ではない、生物の中における人間の位置を捉えなおす視点のことを「○○的転回」と呼ぼうというのなら、別にダーウィン的転回でもいいはずです。むしろ、ダーウィンの方がネームバリューもあるし、注目を集めやすいような気もしますが。 いやいやいや。 それをわざわざレーウェンフック的転回と呼ぶところに、書の良さがあるのです。 様々な科学者の姿を追った書に、進化

    「アリの背中に乗った甲虫を探して」がやたら面白かったのです - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2010/02/08
    「アリの背中に乗った甲虫を探して」。"著者はどんどん目を凝らしていきます。そして目を凝らせば凝らした分だけ、生物がどんどん発見されていきます。"
  • ONCE AGAIN/RHYMESTER - 万来堂日記3rd(仮)

    ONCE AGAIN(初回生産限定盤)(DVD付) アーティスト:Rhymester,COMA-CHIKREAmazon RHYMESTERの代表曲の一つに「B-BOYイズム」がある。98年にシングルとして発売され、翌年に発表された3rdアルバム「リスペクト」にも収録されたこの曲は、HIPHOPカルチャーに傾倒する少年・少女たちを指す言葉「B-BOY/B-GIRL」をタイトルに冠し、その取るべき美意識について歌い上げ、語り倒し、当時のシーンに多大なるインパクトを与えた。 B-BOYイズム RHYMESTER 歌詞情報 - goo 音楽 その後、RHYMESTERもメジャーデビューしキャリアを重ねていくわけだけれど、インディ時代には「数はともかく心は少数派」とラップしていた彼らが、音楽産業の中で知名度を広げていく中で同じテーマについて語りなおしたのが2003年にシングルで発売され、翌年のアル

    ONCE AGAIN/RHYMESTER - 万来堂日記3rd(仮)
    mokkei1978
    mokkei1978 2009/10/17
    "それぞれ一本ずつ立てられた「人差し指」「中指」「親指」にそれぞれ違う意味を持たせてメッセージにしてしまうフックは心底テクニカル。"