日本の常設映画館発祥の地、浅草六区(東京都台東区)に、明治、大正時代のランドマークタワー「凌雲閣(りょううんかく)」の復活が計画されていることが分かった。六区最後の映画館が二十一日に閉館したが、その跡地に建つ再開発ビルの一角に再現される。 (村松権主麿) 再開発ビルを計画しているのは、大手映画・演劇会社「松竹」(中央区)。関係者などによると、「六区ブロードウェイ」と呼ばれる通り沿いの敷地約千五百平方メートルに建つ予定だ。かつて凌雲閣があった場所のやや南になる。 ここには現在、ビルなど三棟があり、松竹の子会社が運営する映画館が入っていた。映画館は二十一日、浅草六区最後の三館が営業を終了。六区は明治、大正期から映画館や演芸場が軒を連ねる都内有数の娯楽街だったが、これによりすべての映画館が消えた。