一度、辞めた社員を企業が再び雇用する「出戻り」を認める風潮が高まっている。その象徴の一つが、日本マイクロソフト会長だった樋口泰行氏のパナソニック経営層への“出戻り”だ。 新卒採用、年功序列、終身雇用の3点セットが前提の会社では、一度辞めれば「二度と敷居をまたげない」という企業文化も珍しくはなかったが、意識は確実に変わりつつある。 採用支援サービスのエン・ジャパン東海営業部の営業マネージャー田中雅基さん(36)は、5年半ぶりに戻ってきた会社の朝礼で、感極まって泣きだしてしまった。 「正直、あまり歓迎されていないと思っていました。それが想定と違って、あまりにもみなさんが温かくて」 「いつでも戻って来たらいい」と、復職に際し、社長面談でも言われていた。とはいえ、一度飛び出した会社で「出戻り社員」として働くには、田中さん自身、複雑だった。「一時的な感情で飛び出して、迷惑をかけた」との思いがあったか
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