ブックマーク / blog.tinect.jp (63)

  • DoCoMoの25周年スペシャルムービーを見ると凄まじく感情が動くので書き殴ってしまった

    いまから7年前の2017年、とんでもないCMが世に放たれたことを皆さんはご存知だろうか。 DoCoMo25周年スペシャルムービーCM「いつかあたりまえになることを」。 このCMは4分にもおよぶ長さのためTVCMというより、もはやショートムービーなのだけど、とにかく破壊力が高いのでまずはしっかりと見てほしい。 なにこれ。 おそらく、この動画を見終わって、多くの人がこんな状態に陥ったんじゃないだろうか。 なんかしらんけど泣ける。 ただ、そこにあるのはあまりに複雑な感情なはずだ。 ありきたりで分かりやすいそれと違って、心の奥底がザワザワするような、敏感な場所を得体のしれないもので撫でられているような、まるでどこかで自分が経験したかのような、そんな感覚が生じているのだ。 もちろん、そうでない人もいるのだろうけど、それを言い出すと話が始まらないので、みんなそうなったと思い込んで話を進めていく。 感情

    DoCoMoの25周年スペシャルムービーを見ると凄まじく感情が動くので書き殴ってしまった
  • 「失敗するかもしれないから、やらない」という発想自体が、すでに失敗。

    最近、SNSで「生存者バイアス」という言葉をやたらと見かけます。 生存者バイアスだろ https://t.co/PYLeKHa8Nj — 宇宙医ヌ (@QBotud) May 31, 2024 生存者バイアスとは「うまくいった例だけに着目して、失敗に注意を払わないこと」に対して使われる言葉です。 「厳しい環境においたら成長できる」←無数の死体(精神疾患になった人)を無視してるだけの生存バイアスなのだ。 生き残れる人は元々メンタルが強いってだけのオチなのだ。 — 沼ずんだもん (@nuoo15gjwdg) May 17, 2024 確かに、彼らの言う通りです。 ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、成功例しか見ずに一般論を語る人間の傾向を、「自分の見たものがすべて」(WYSIATI)と紹介しています。 限られた手元情報に基づいて結論に飛びつく傾向は、直感思考を理解するうえで非常に

    「失敗するかもしれないから、やらない」という発想自体が、すでに失敗。
  • 自分キラキラに疲れた社会に「推し」ブームが来た

    ここ数か月、色々な人と「推し」について意見交換する機会があり、そうしたなかで「そういえば、承認欲求の時代の限界や最果てとして『推し』ブームを捉えることもできるよね」みたいな考えが温まってきたので、今日はそれをまとめてみる。 前置き:実際は、「推し」ブームの背景はたくさんある どうして「推し」がブームが起こったかを考えると、ブームが到来した原因や要因はあれこれ思い浮かぶ。だから、これから述べる「承認欲求の時代の限界」だけが原因とは言えない。 たとえば「推し」という言葉の使い勝手の良さや、SNSをとおして「推し活」をリアルタイムにシェアできるようになったことや、20世紀末~00年代にかけてオタク界隈のコンテンツとみなされていたものが市民権を獲得してきたことetc……も、「推し」をブームたらしめた要因として挙げやすい。ほかにも色々あって、たとえばコロナ禍が流行してコンテンツやエンタメの需給関係が

    自分キラキラに疲れた社会に「推し」ブームが来た
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2024/04/09
    推しブームは鎌倉時代の阿弥陀信仰みたいなもの。乱世に疲れた人間の拠り所だよ。帰依したてまつる〜
  • 日本が戦争に敗れた本当の理由

    少し前のことだが、友人が経営する会社の幹部会議に参加した時のことだ。 「いつまで昔の意識を引きずってるんや!」 「環境に適応することを意識せんと、ホンマに生き残れへんぞ」 そんな言葉で、部課長たちを叱責する友人。 メモを取っている幹部も何人かいるが、明らかに納得感のある顔をしていない。 そのため会議後、友人から感想を聞かれた時にこんなことを答えた。 「そうやな…、率直に言ってスマン。あの内容では時間の無駄やと思った」 不機嫌そうな顔をする友人だが、構わず言葉を続ける。 「まあ聞けや、理由は2つや。抽象的な指示をしたところで人の行動は絶対に変わらんぞ。『環境に適応することを意識しろ』って、具体的に何しろっていうねん」 「……」 「それから、こっちのほうが問題なんやけど、お前当に、環境に適応することが大事やと思ってるんか?」 「当たり前やろ、それはさすがにムチャクチャな意見やわ」 「ムチャク

    日本が戦争に敗れた本当の理由
  • 「教養は大事」と諭された日のこと

    わたしは社会人になって、人から「教養は大事」と何度か諭されたことがあります。 そして、その理由は細かい点では異なりますが、おおむね共通していたように記憶しています。 * そもそも、わたしは以前は「教養懐疑派」でした。 というのも、(今思えば)ステレオタイプに「教養は他者にマウントするための道具」という程度にしか思っていなかったからです。 芸術、文学、音楽数学。 それらの「知識」を持っていない人間に誇示し、「我々はあなたたちとは違う」と知らしめるための、差異を可視化するための道具。 そのような理解でした。 ですから、私が当時の先輩の一人から、「コンサルタントにとって、教養は大事だよ」と言われた時に、「面倒な話だな」と思った記憶があります。 しかし、新人は先輩のいう事を素直に聞かねばなりません。 そこで「なぜですか」と聞きました。 すると先輩は言いました。 「教養って、なんのことだと思う?」

    「教養は大事」と諭された日のこと
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2024/03/04
    今となっては線形代数も「教養」だよ>https://www.kindaikagaku.co.jp/book_list/detail/9784764906457/
  • エチオピアでは「それ、いい服だね!最高だよ!」と褒められても、軽率に喜んではいけない。

    佐々木 裕馬さん、という起業家がいる。 めっぽう変わった方で、少し前まで「失業率60%の国」ジブチにいたが、とつぜん最近、エチオピアで電動バイク販売のスタートアップを立ち上げた。(写真中央) エチオピアという国は総人口が約1.1億人でアフリカで2位。 しかし、そのほとんどが若者で、中位数年齢が19歳(日は48歳)と、日よりかなり若い。 GDPはアフリカ大陸の中で7位(2022年)と上位に位置し、急成長している国だ。 こういう国であるから、佐々木さんの電動バイクの事業は、立ち上げ好調だったようで、8月1日の発売開始から3週間で50台の初期ロットを売り切ってしまったと聞いた。 余談になるが、きわめて市場の可能性が大きいことから、関係者がかなり興奮しており、追加投資がかなり集まっている。 アフリカでの事業展開に興味のある方は問い合わせてみてほしい。 エチオピア人の気質は日人そっくり さて、

    エチオピアでは「それ、いい服だね!最高だよ!」と褒められても、軽率に喜んではいけない。
  • 日本よりも大卒率が高く、少子化も進んでしまった国、台湾。

    コロナ禍のため、三年間ほど海外に出ることができなかった。 思えば長い三年間だった。コロナ禍のうちに東アジアの政治情勢は大きく変わり、中国土への旅はいよいよ敷居が高い感じになってしまった。 ロシアウクライナ侵略のために欧州便のフライト時間は恐ろしく長くなり、ロストバゲージや現地の治安悪化まで考えると割に合わない。じゃあアメリカ東海岸にでも出かけるか? これもこれで値が張るし、現地の物価の高さに泣かされるのは目に見えている。 どこかに行きたいけど、どこに行くのも大変──しかし比較的簡単に行け、何かを感じ取れそうな旅先があるじゃないか! それは台湾だ。 台湾には故宮美術館もあるし中華料理については場だ。すっかり駄目になった私の英語力でもなんとかなりそうな旅先でもある。じゃあ行くかということで台湾に行ってきた。そこで見聞したことを紹介してみる。 街を支えるおじちゃんおばちゃん達 日から3時

    日本よりも大卒率が高く、少子化も進んでしまった国、台湾。
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/09/11
    この人は本当は前近代の家長制と権威主義と身分制が大好きなのに、それを言えない代償行為として近代合理主義や透明な競争社会を批判してみせてるんだなあ、という印象を持った。
  • 働かなくてよい世の中は来ない。だって皆さん、フリーライダー、お嫌いでしょう?

    テクノロジーが進歩し、人間の適職がもっと少なくなった時、私たちにとって「仕事」はどうなるんだろう?」 私は未来の仕事について考えるのが好きで、2019年にも、ベーシックインカムが普及した未来世界に思いを巡らせたことがあった。 ベーシックインカムはきっと面白い人の味方 -シロクマの屑籠 思うに、機械やAIが狭義の仕事を人間からとりあげて、高水準のベーシックインカムが実現した時、それが福音になる人間と疎外になってしまう人間がいるのではないだろうか 大半の人が仕事を奪われても、仕事をとおして社会的欲求 (承認欲求や所属欲求など) を充たすニーズはなくならない。だからベーシックインカムを受け取るだけの人が大半を占める社会でも、人々は活動をとおして社会的欲求や社会関係を求めようとするし、そのとき最も辛い思いをするのは仕事をとおしてしか社会的欲求を充たせない、かつ面白みのない人々ではないか……と想像

    働かなくてよい世の中は来ない。だって皆さん、フリーライダー、お嫌いでしょう?
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/08/23
    地主というフリーライダーが比較的許容されている現実を鑑みると、真実は「人間はフリーライダーが嫌い」ではなく「人間は身分制が大好き(だから賎業としての仕事が必要とされる)」なのだと思う。
  • むしろ保守的な地域だからこそ「男女共働き」が多いという事実に関して。 | Books&Apps

    男女共働き」っていうと、なんだか先進的なライフスタイルだと考えている人が多いみたいですね。 実際、内閣府『平成24年版男女共同参画白書』を確かめてみると、日の女性の労働力率はスウェーデンやドイツアメリカをかなり下回っています。 上のグラフでは、日韓国では30代~40代の女性労働力率がはっきり低下し、M字カーブ状になっているのに対して、欧米諸国のそれは比較的安定していて、台形状になっています。 このグラフだけを見ると、「先進的な国のほうが女性がちゃんと働いていて」「遅れている国では30~40代の女性が働けていない」という考え方が正しいようにみえるかもしれませんし、事実、東京ではそのとおりなのでしょう。 しかし、北陸生まれの私には「男女共働き=先進的」という考えがどうしても納得できませんでした。 なぜなら、福井、石川、富山といった北陸三県は、日でもトップクラスの女性労働力率を誇り、

    むしろ保守的な地域だからこそ「男女共働き」が多いという事実に関して。 | Books&Apps
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/05/17
    労働集約型産業はそもそもあと30年で滅びるから、北陸型労働モデルは単純に時代遅れになるのでは?
  • 海外で日本のやり方を押し通そうとするとどうなるか

    日課のYouTubeサーフィンをしていたところ、おもしろそうな動画が目に入った。 『【パリコレ前日密着】パリでのモデルオーディションで最悪の事態にブチギレ』という動画だ。 チャンネル主である勝友美さんは「日初の女性テーラー」であり、1着20万円以上の高級スーツを1年間で500着以上売り、立ち上げたオーダースーツブランドでミラノコレクションに出展した、敏腕経営者らしい。すごい。 動画内では、パリコレ前日に様々なトラブルに直面し、それでもめげずに奮闘する勝さんが描かれている。 この動画だが、おもしろいことにコメント欄の意見が真っ二つに分かれているのだ。 一方は、「トラブル続きでも最善を尽くす勝さんはすごい」という、賞賛のコメント。 もう一方は、「海外じゃこんなトラブルよく起こる、準備不足」という批判的、もしくはアドバイスのコメント。 さて、なぜ意見が二分しているのか。 それは、「海外における

    海外で日本のやり方を押し通そうとするとどうなるか
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/04/27
    日本の場合、対価以上の賠償(ケジメ)を求めるのがおかしいんだよね。ギャラが1万円のモデルが当欠したらペナルティの上限はギャラ無しまでというのが向こうの感覚。
  • 女性インフルエンサー「H」についての記事を書いたら、Googleから警告が止まらなくなった話。

    初めに断っておくが、今から私がお話しすることはフィクションである。何なら妄想だと思っていただいて構わない。 私の身に起こったことは事実なのだが、その事実の中に散りばめられたヒントから私が組み立てた推測には、何一つ証拠がないからだ。 なので、私が「嫌がらせの犯人なのでは?」と考えた相手の名前も、この記事中には出さない。 名前は出さないが、ここで話を進めるためには呼び名が必要なので、私はその人のことを「女性インフルエンサーのH」と呼ぶことにする。 ことの発端は、かつて炎上の女王として名を馳せたHの「なりすまし行為」について、私がブログで言及したことだった。 それ以降、私のブログには何者かによる嫌がらせ行為が続いた。 しかも、匿名の誰かによる攻撃のターゲットになったのは、私だけではなかったのだ。 私と同じように、Hの「なりすまし行為」について記事を書いた他のブロガーさんのところへも、全く同様の嫌

    女性インフルエンサー「H」についての記事を書いたら、Googleから警告が止まらなくなった話。
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/04/25
    これだけの自尊心(?)を持ち続けられるような遺伝子変異が、どれくらいの確率で発生するのか知りたいわ
  • ワインを飲んでいるんじゃない。情報を飲んでいるんだ。

    「ヤツらはラーメンっているんじゃない。情報をっているんだ。」 『ラーメン発見伝』という漫画を読んだことのない人でも、このフレーズを読んだことのある人、スキンヘッドのおっさんが凄い顔をして言い放っているのを見たことのある人は多いはずだ。 コラ画像にも登場しがちなインターネットの有名人、芹沢さんのお言葉である。 グルメもお酒も、情報を飲みいしていませんか? 「ラーメンっているんじゃない。情報をっているんだ」とは、いかにも現代人に刺さりやすいセリフだと思う。 だってそうだろう? 現代社会にはモノが溢れていて、それ以上に情報が溢れている。星の数もだ。 ラーメンでもアニメでもゲームでも、コスパやタイパを意識するならジャンルを総当たりするより優れた情報源に頼って良いものを選びたくなる……のはわからなくもない。 だが、そうやって情報が先行するかたちでグルメや娯楽に向き合うと、自分の五感で味

    ワインを飲んでいるんじゃない。情報を飲んでいるんだ。
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/03/15
    情報じゃなくて階級を表す記号ね。「私にとってはこれくらいは【安い】ワインですよ」と言ってのける厚顔無恥さがプチブルの控えめな年収アピールなんだけどね。
  • 「自己啓発」や「自己実現」の次に、どのような価値観が到来するのか?

    先月下旬、「自分のやりたいことをやったほうが良いという考えが時代遅れになり」「そうでない価値観に変わるのではないか?」といったツイートを見かけた。 自己啓発や自己実現の時代のネクストは何か? といった話でもあったため、個人的に強い興味をおぼえた。 今後20年で「人は、自分のやりたいことをやったほうが良い」という考えが流行らなくなり、別の価値観になりそうな気がしてます。 ここが戦後アメリカからはじまった自己啓発ブームの終着点かもしれない。 — けんすう (@kensuu) 2023年1月22日 このツイートだけでは、投稿主であるけんすうさんの考えはわかりにくいかもしれない。が、その後の投稿には 「自分のやりたいことをやったほうが良いけれども自分のやりたいことがわからない人が大勢いる」 「能力主義の公正性がはっきりしなくなってきている」 とも書かれていて、個人主義に根差した現在の競争社会とその

    「自己啓発」や「自己実現」の次に、どのような価値観が到来するのか?
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2023/02/10
    「身の丈」を定義できる側の「世の中が見えている自分」という幻想に浸りたい人間が増えると思う。オンラインサロンとかそう。自己実現しなくて良いからメタ視点にだけは立ちたいと思う輩なので余計にタチが悪い。
  • せっかく頭が良いのに「ギャンブル」なんて非合理な行いにハマる人の心境が、やっとわかった。

    このは元大王製紙社長の井川さんが書いた2作目の自伝である。 1作目は大企業の跡継ぎとして育てられた井川さんが父から帝王学を叩き込まれ、見事に成功した後、ギャンブルにハマって刑務所に打ち込まれるまでを書いたもので、2作目であるこのは”その後”を書いたものだ。 一般的にギャンブルは確率論でもって「絶対に胴元には勝てない」という事が説明される。 賭けを主催する胴元が予めギャンブル前にテラ銭として運営費用を徴収するが故に、ギャンブルの期待値は確率上、絶対に元手を超えない。 だから中学生程度の数学の知識があればギャンブルで儲けられるだなんて嘘だというのは理解できるはずだ。 はずなのだが…このの著者である井川さんは東京大学を卒業した超絶エリートである。 そのエリートが書の中で、真顔になって「ギャンブル」を「ツキの流れを読めば勝てる」と滔々と語る姿はある意味異様である。 更にである。井川さんは刑

    せっかく頭が良いのに「ギャンブル」なんて非合理な行いにハマる人の心境が、やっとわかった。
  • 人と人を繋げる時、酒杯は光り輝く

    「……人類の文明は酒とともにはじまった。文明の終焉もまた、酒とともに到来するであろう。酒は知性と感性の源泉であり、人間をして野獣と区別せしめる唯一の方法だと言えよう……」 これを読んだユリアンは評して言った。 「いまどき、安酒場の宣伝文だってもうすこし気のきいたことを書くんじゃないでしょうか。」 『銀河英雄伝説』より しばらくぶりに『銀河英雄伝説』のページをめくった時、ヤン・ウェンリーという人物が酒について随筆を書いているシーンが目に留まった。 酒が”人間をして野獣と区別せしめる唯一の方法”とは認めがたいし、かえって酒によって制御を失ってしまう人間も少なくない。 とはいえ、酒が人間社会のなかで案外重要な役回りを担ってきたのも事実で、知性や感性を刺激してやまない瞬間もあったはずだ。 これに関連して、酒という、個々人によって適性やリスクが大小まちまちであるものについて書いてみる。 人によって適

    人と人を繋げる時、酒杯は光り輝く
  • 「とりあえずやってみて」とか「まずは自分で考えて」が、今の若者に響かない理由。

    わたしはアルバイト時代、「とりあえずやってみて」「まずは自分で考えて」と言われるのが大嫌いだった。 とりあえずやっても、わからないことがたくさん出てきて途方に暮れるし、自分で考えたところで、それでいいかだれかにお墨付きをもらわないと行動に移しづらい。 どうすればいいのか知ってるんだから、教えてくれればいいじゃん。 とりあえずやってもどうせ失敗してやり直しだし、自分で考えてやっても上の人にいろいろなおされて結局相手の希望通りにさせられるなら、最初から教えてよ。 そう思う。 でもこの思考回路は、「最近の若者はすぐ答えを知りたがる」と、上の世代の人たちからはすこぶる評判が悪い。 「自分でやろうとせず他人に甘え、楽をしようとしている」と受け取られるからだ。 でも、「とりあえずやってみて」が若者に響かないのには、相応の理由があるんだよなぁ。 「無駄なく最短ルートで成長したい」若者たち 「世代論」につ

    「とりあえずやってみて」とか「まずは自分で考えて」が、今の若者に響かない理由。
  • 発達障害の「生きづらさ」とは?

    今日は、精神科の日常的な活動のなかで出会い、考えさせられた出来事について書いてみたいと思う。 これは、けっして発達障害の専門的な話ではない。 ただ、発達障害と指し示される人々、ひいては人間全般についてこういう考え方のアングルもある、ということを示すには一例にはなっていると思う。 ASD(自閉スペクトラム症)の「生きづらさ」とは? 先日、ある精神医療関係のカンファレンスの席で、ベテランの人が4月に入ったばかりのルーキーに、こう問いかける場面があった。 「○○さん、あなたは、ASDの生きづらさとしてどんなものを連想しますか?」 ASDとは自閉スペクトラム症のことで、古典的な自閉症や、アスペルガー症候群とも呼ばれる高機能自閉症、広汎性発達障害などをひっくるめた疾患概念だ。 コミュニケーションの難しさがよく知られるが、感覚過敏や特別なこだわりなども徐々に知られるようになってきている。 他の精神疾患

    発達障害の「生きづらさ」とは?
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2022/05/24
    発達障害同士で分かり合える宇宙人的な通信符号はあると思うよ。数式見て笑ったり感動したりとか。
  • 世渡りに必要な「気配りと」「意志」

    人生をうまくやっていくのに必要なものは何なのか」。 ネットの民はこういう話題が昔も今も大好きで、上はメディア関連企業の配信サイトから、下は匿名掲示板まで、記事は引きもきらない。で、「うまくやっていくのに必要なもの」として定番なのが、実家の太さ・学力・IQの高さ・容姿の素晴らしさあたりだ。 「うまくやっていく」人に含まれがちな個別のファクターをひも解いた時、実際、それらはあったほうが良いものだろう。 でも、それらに恵まれた人が必ず人生で花開いてみせるかといったら……そうとも限らない。 たとえばある男性は、さきほど挙げたすべての「うまくやっていく」能力に恵まれてはいたけれども、二十代も半ばになる頃には冴えない人脈に埋もれるうちに精彩を失い、活躍を聞かなくなってしまった。 また別の女性も、才色兼備にして家庭環境にも恵まれ、それらを鼻にかけるでもない人物だったのに、三十代に入ってからの幾つかの人

    世渡りに必要な「気配りと」「意志」
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2022/04/22
    子どもの方がシロクマ氏よりもIQが高かった場合「この親は俺に『自己決定の意志がある』という幻想を植え付けるためにそのようなコントロールをした。したがって俺には自由意志はないのでは?」と思う可能性がある。
  • 田舎からはるか遠き「食文化のセンス」

    ネットの風は、ときにぞっとするほど世知辛い。 2022年2月の上旬に巻き起こった、イタリアンファミリーレストラン「サイゼリヤ」を巡る話題もそうで、「サイゼリヤに男性が女性をデートに連れていく」という行為を巡ってさまざまな人が意見を述べ、ちょっと政治的なステートメントを表明したりして盛況だった。 くだらない話のように見えて切実なテーマだったから、話題の連鎖反応が起こったのだろう。 とはいえ、これ自体は長くネットを眺めている人には既出の話題ではある。 そうしたなかで私がしみじみと感じ入ったのは、以下のような枝葉の議論についてだ。 「高過ぎず気取ってなくて居心地のいいそこそこセンスのある美味しいお店」を探索・提示できる能力って、まさに文化ど真ん中としか言いようがない。尤も、どの分野でも「コストがかかりすぎず気取ってなくて居心地良くてセンスのある○○」って文化ど真ん中だよね。それらを認めた

    田舎からはるか遠き「食文化のセンス」
    mozukuyummy
    mozukuyummy 2022/02/23
    何が美味いかなんてのは結局ブラインドテストしか最終的な正解は無いのだから、通販でもなんでもいいから良い材料買って試行錯誤して自炊すれば美味しいものに出会えると思うけど、それができるのも文化資本か。
  • 才能のない精神障害者にはロールモデルが存在しない

    ロールモデルの存在 ロールモデル。参考にすべき先達者。自らがそうなりたいと思えるような存在。そんなものだろう。 一般的な人間。例えば、大学を出て上場企業に勤めているような人にとっては、そのロールモデルを探すのは難しくないことだろう。 定年まで勤め上げて(いま現在、それが難しいかもしれないという話はあるかもしれないが)、老後は年金をもらってどうする。あるいは、早期に退職して別道を歩む、ベンチャー企業に転職する、などなど。 そんなロールモデルが身の回りや、あるいはネットを検索して出てくるのならばよい。 人生の指標になる。そのとおりの道を歩まずとも、ある程度の目印にはなるだろう。 が、おれのような人間はどうだろうか。 大学中退の高卒、そして精神障害者。実家が太いも細いもなく、一家離散済み。 そして、っていけるだけのさしたる才能もない。なんとなく生かされてしまっている。そんな人間の、ロールモデル

    才能のない精神障害者にはロールモデルが存在しない