NHKスペシャル『マネー資本主義』を見ましたが、正直がっかりしました。 この番組では、いろいろな方にインタビューして、それをひとつの番組にまとめているのですが、インタビューに答える一人ひとりの方のコメントは正確でも、これを繋ぎ合わせる際に、ある種の無理が働き、まとまったものとして見ると、間違ったものになってしまっています。 (1)この番組を作った方は、おそらく自己勘定取引というものを誤解していて、モーゲージ債の単純な引受・販売を自己勘定取引と呼ぶくだりがあります。 確かに引受業務にはリスクが伴いますが、自己のキャピタル(資本)を使って積極的にリスク(ポジション)を取りに行く自己勘定取引(Proprietary Trading)と、引受とは一般的には分けて考えています。(『こちら』の記事などを参考。) 投資銀行は昔から引受業務を行っていたのであり [日露戦争の時、日本国債を引き受けたのも投資