【ソウル=門間順平】韓国紙・中央日報は21日、韓国政府消息筋の話として、中国が、北京の韓国大使館などで保護されている脱北者11人の出国と、昨年12月に黄海で韓国の海洋警察官2人を殺傷した中国人船長ら十数人の身柄との交換を提案してきたと伝えた。 脱北者は朝鮮戦争で北朝鮮に取り残された韓国軍捕虜の家族らで、北京の大使館と瀋陽の総領事館に逃げ込んだが中国が出国を認めず、3年近く館内で生活している。 1月に訪中した李明博(イミョンバク)大統領が胡錦濤(フージンタオ)国家主席との首脳会談時に出国許可を要請し、中国側はいったんは手続きを進めたが最近になって中断。代わりに情報機関を通じて、違法操業中に韓国人警察官を殺傷した船長らとの交換を求めたという。