安倍政権では不可能な「政権交代2・0」 「評価」に堪えうる政策はつくれず、人事で各省を締めあげるスタイルも限界に。 牧原出 東京大学先端科学技術研究センター教授(政治学・行政学) 「越えがたい壁」に直面した安倍政権 2017年7月、森友・加計学園問題によって安倍晋三内閣の支持率が低下した時点で、筆者は安倍政権が「越えがたい壁」に直面したと論じた。民主党から政権奪取後、内閣官房を強化し、政権から転落する恐怖を自民党に植え付けてこれを従え、内閣と党を横断する「チーム組織」として4年半続いてきた安倍政権が、そのままでは長期政権たり得ないと見た。 安倍政権はそれまで、1年単位の政策課題を設定し、それを決定するというサイクルをひたすら繰り返すにとどまっていた。だが、森友・加計学園問題が明らかにしたのは、それぞれの政策の検証が必要とされる段階に入ったということであった。そして昨年夏の段階で、安倍政権は
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