京都大が時計台前で座り込みをしている元非常勤職員2人に土地明け渡しを求めた訴訟の口頭弁論が16日、京都地裁であり、大学側から突然の書面提出を受けて、弁護士を立てずに争っている元職員が「作戦タイムってありですか」と裁判所に助けを求める異例の場面があった。辻本利雄裁判長は「3分と言わず、5分でもどうぞ」とこれを認め、大学側弁護士を「せめて3日前に書面を」とたしなめた。 非常勤職員の雇い止めに抗議している元職員は、座り込みの場所を十数メートル移す“奇策”を取り、請求棄却を求めた。これに対し、京大側は「占有移転禁止の仮処分決定と執行があり、法律上は訴えが有効」と主張。元職員は「これ、どういう意味ですか? 3分でも時間を」と求めた。 5分間の休廷の間、元職員は傍聴人と相談。後日改めて主張すると述べた。【熊谷豪】