国民総所得(こくみんそうしょとく、Gross National Income)とは、略してGNIと呼び、1990年代半ば以前に経済活動の指標として使われていた国民総生産と、税制の計算上の適用有無の違いがあるものの、近い指標である。 日本の国民経済計算(国民所得統計)では、2000年に大幅な体系の変更が行われた際に統計の項目として新たに設けられた。現在経済指標として多く使われている国内総生産に「海外からの所得の純受取」を加えたものである。 国民総生産と国民総所得は、名目では一致するが、実質では若干の差がある。 これは、実質国民総所得では、実質国民総生産では考慮されていない、輸出入価格の変化によって生じる実質的な所得の増加分を「交易利得」として加えているためである。