今回の発見は、様々な癌腫でRUNXファミリーが腫瘍細胞増殖と維持に重要な働きを持つことを示唆しています。PI-ポリアミドによるRUNX遺伝子スイッチテクノロジーは、これら様々な癌をコントロールするのに有効な戦略となることが期待されます。 概要 白血病の中で最も多いCBF白血病でRUNX1は「がん抑制遺伝子」として認識されており、RUNX1が強く抑制されることが白血病の発症・増殖・維持に重要な要素だと考えられてきました。しかし、先行研究によりRUNX1は「がん促進因子」としても機能し、治療ターゲットとなることも示唆されてきました。実際に、RUNX1の抑制には抗白血病効果があるものの、完全に白血病を制御することはできませんでした。一方、骨発生に関する遺伝子を一括して制御する転写因子RUNX2は、白血病を含む様々な癌腫で「がん促進因子」として認識されてきました。また、RUNX3は肺癌や胃癌で「が