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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (283)

  • 遺伝子スイッチ法を用いた難治性白血病の治療手法を考案 -複数の遺伝子を包括的に抑制することで抗腫瘍効果を確認-

    今回の発見は、様々な癌腫でRUNXファミリーが腫瘍細胞増殖と維持に重要な働きを持つことを示唆しています。PI-ポリアミドによるRUNX遺伝子スイッチテクノロジーは、これら様々な癌をコントロールするのに有効な戦略となることが期待されます。 概要 白血病の中で最も多いCBF白血病でRUNX1は「がん抑制遺伝子」として認識されており、RUNX1が強く抑制されることが白血病の発症・増殖・維持に重要な要素だと考えられてきました。しかし、先行研究によりRUNX1は「がん促進因子」としても機能し、治療ターゲットとなることも示唆されてきました。実際に、RUNX1の抑制には抗白血病効果があるものの、完全に白血病を制御することはできませんでした。一方、骨発生に関する遺伝子を一括して制御する転写因子RUNX2は、白血病を含む様々な癌腫で「がん促進因子」として認識されてきました。また、RUNX3は肺癌や胃癌で「が

    遺伝子スイッチ法を用いた難治性白血病の治療手法を考案 -複数の遺伝子を包括的に抑制することで抗腫瘍効果を確認-
  • クモ毒を改良し抗体を細胞内へ輸送 -細胞は壊さず出入り口のみを開く分子の作製-

    今回開発した方法は、細胞内の生理活性タンパク質の役割の解明を目的とした基礎研究のみならず、新しい医薬品や治療法の開発支援ツールという観点においても、非常に応用範囲が広いと考えられます。抗体はバイオ医薬品としても大きな注目を浴びていることから、手法は細胞内のタンパク質を標的とする抗体医薬品を細胞内へ運ぶための、新しい方法論の開発の端緒になるかも知れません。 概要 抗体は体の中にウイルスなどの異物が入り込むと、その異物と結合し排除する役割を担うタンパク質です。私たちの体は、どのような異物が侵入しても鍵と鍵穴のように特定の分子を認識してうまく結合する抗体を作り出し、ウイルスの侵入や増殖を防いでいます。抗体は高い認識能力と強い結合力という特長を活かし、特定の分子の解析など、生命科学研究の道具として盛んに利用されています。例えば、抗体を生きた細胞の中で働かせることができれば、細胞内の特定のタンパク

    クモ毒を改良し抗体を細胞内へ輸送 -細胞は壊さず出入り口のみを開く分子の作製-
  • 脳から深層ニューラルネットワークへの信号変換による脳内イメージ解読 -「脳-機械融合知能」の実現に向けて-

    神谷之康 情報学研究科教授、堀川友慈 株式会社国際電気通信基礎技術研究所主任研究員の研究グループは、ヒトの脳活動パターンを深層ニューラルネットワーク(deep neural network model、以下DNN)等の人工知能モデルの信号に変換して利用することで、見ている画像に含まれる物体や想像している物体を脳から解読する技術の開発に成功しました。研究成果は、人工知能の分野で進展が著しいDNNをヒトの脳と対応づけることで、脳からビッグ・データの利用を可能とする先進的技術です。 研究成果は、2017年5月22日午後6時に英国の科学雑誌「Nature Communications」に掲載されました。 研究者からのコメント 研究では、ブレイン・デコーディング、DNN、大規模画像データベースを組み合わせることで、脳活動パターンから、知覚・想起している任意の物体を解読する方法を開発しました。人

    脳から深層ニューラルネットワークへの信号変換による脳内イメージ解読 -「脳-機械融合知能」の実現に向けて-
  • クローン動物の発生率の劇的な改善に成功 -培養条件の改善のみで安定したクローンマウスの作出が可能に-

    山田雅保 農学研究科准教授、宮圭 近畿大学講師、ジョン・ガードン ケンブリッジ大学教授らの研究グループは、3種類の化合物を培養培地中に添加するだけで、体細胞クローンマウスが誕生する割合を従来法よりも劇的に改善する新手法を世界で初めて発見しました。この方法を用いると、簡易に、そして安定して成体の細胞からクローンマウスを作出することが可能となります。 研究成果は、2017年4月15日午後5時に英国の学術雑誌「Biology Open」オンライン版に掲載されました。 研究者からのコメント 研究により、体細胞クローン技術が実用化レベルに迫るところまで向上しました。 技術が、従来の方法に比べて簡便であることから、より多くの研究機関で活用され るようになり、体細胞の初期化のメカニズムを解明する基礎研究や絶滅危惧動物の保 全、医療研究目的の遺伝子組換え動物の効率的な生産などの応用研究が飛躍的に前

    クローン動物の発生率の劇的な改善に成功 -培養条件の改善のみで安定したクローンマウスの作出が可能に-
  • 「明月記」と「宋史」の記述から、平安・鎌倉時代における連発巨大磁気嵐の発生パターンを解明

    磯部洋明 総合生存学館准教授らの研究グループは、国立極地研究所、国文学研究資料館、総合研究大学院大学などと共同で、「宋史」や「明月記」などの歴史文献に残されたオーロラの記述と、樹木年輪の炭素同位体比を比較することなどにより、7世紀から13世紀にかけての巨大磁気嵐(地磁気が世界規模で数日間弱くなる現象)の発生パターンを明らかにしました。 研究成果は、2017年2月27日に米国地球物理学会の発行する学術誌「Space Weather」にオンライン掲載され、同誌のEditors’ Highlightに選ばれました。 研究者からのコメント 研究で得られた結果は、科学的には、将来起こりうる最悪の宇宙環境を理解、予測し、「宇宙災害」への具体的な対策を立てる上で重要です。また、人文学的側面としては、過去の歴史文献に記された天変の記録が科学的に裏付けられたことで、歴史文献の解釈の在り方も変わってくる、

    「明月記」と「宋史」の記述から、平安・鎌倉時代における連発巨大磁気嵐の発生パターンを解明
  • 希少樹種などの輸入広葉樹材代替として北海道産シラカバを用いたギターを製作

    村田功二 農学研究科講師、前川遥樹 同修士課程学生らの研究グループは、国内で主に紙・パルプ用のチップとして利用されているシラカバ(シラカンバ)/ダケカンバ材の音響特性を検討しました。その結果、シラカバ/ダケカンバ材はこれまでソリッドギター(空洞を持たない一枚板構造のギター)で使用されてきたハードメイプル、マホガニー、ローズウッドの中で比較的ハードメイプルに近い特性を持っていることが分かりました。また、研究で得られた音響特性値に従いボディにシラカバ材、ネックにダケカンバ材を使用したソリッドギターを試作しました。 研究成果は、2017年3月17日から19日に開催された第67回日木材学会大会にて報告され、運営委員長賞を受賞しました。 生物多様性保全の観点から希少種の利用には注意が必要です。希少種にかかわらず木材資源の利用ではサステナビリティ(持続可能性)は重要なキーワードです。また、研究で

    希少樹種などの輸入広葉樹材代替として北海道産シラカバを用いたギターを製作
  • ガーナ北部でグラスカッターの繁殖に成功-野生動物保全につながる家畜増産に期待- 2015年10月30日  — 京都大学

    国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業の支援で、2014年3月から3年間の予定で野生動物研究センターがガーナ大学と共同で始めたグラスカッター飼育プロジェクトにおいて、このたびグラスカッター(アフリカタケネズミ)の繁殖に成功し、初めての子供が誕生しました。 背景 野生動物研究センターでは、2009年にガーナ大学農業消費科学部と部局間研究協力協定を締結し、共同研究を行ってきました。ガーナの人口は10年で30%増加し、特に北部では深刻な料不足が起きています。現状では動物性タンパク源として野生動物の狩猟への依存度が高く、生態系に重大な影響を及ぼしています。とくに気候条件が厳しいガーナ北部は、ウシやブタなどの飼育には適していません。そこで研究では、アフリカ原産で、用として好まれているグラスカッター(アフリカタケネズミ)に着目し、家畜化の推進による動物性タンパク源の確保を目指しました。 研

    ガーナ北部でグラスカッターの繁殖に成功-野生動物保全につながる家畜増産に期待- 2015年10月30日  — 京都大学
  • カエルはいかにして「暗がりでの色覚」を獲得したのか? -カエルがもつ特殊な視覚機能の解明-

    七田芳則 理学研究科名誉教授(現・立命館大学客員教授)、山下高廣 同助教、小島慧一 同研究員(現・岡山大学特任助教)、松谷優樹 同修士課程学生らの研究グループは、通常「明所での視覚」に利用されている光センサー(光受容タンパク質)の性質を変化させることによって、カエルが「暗がりでの色識別」という特殊な能力を独自に獲得したことを明らかにしました。 研究成果は、2017年5月8日に米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)オンライン版にて発表されました。 研究者からのコメント 私たちヒトは明るい所では色を識別できるものの暗がりでは識別できません。しかし、カエルは暗がりでも色を識別していることが知られていました。研究は、このような特殊な「暗がりでの色覚」

    カエルはいかにして「暗がりでの色覚」を獲得したのか? -カエルがもつ特殊な視覚機能の解明-
  • http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/documents/170516_1/01.pdf

  • ゲノムのほぼ全域で正確に編集できる新ゲノム編集法の開発 -ゲノムSNPsの自在編集を可能に-

    植田充美 農学研究科教授、黒田浩一 同准教授、里村淳 同博士課程学生らの研究グループは、ゲノムワイドで高効率な編集技術を構築するために、DNA一鎖切断酵素であるCas9 Nickaseを用いたCRISPR/Nickaseシステムを確立しました。 研究成果は、2017年5月18日午後6時に英国の学術雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。 研究者からのコメント 研究では、真核生物のモデルである酵母細胞を用いて、ゲノムワイドで高効率な編集技術を構築するためにCRISPR/Nickaseシステムを確立しました。旧来のゲノム編集法であるCRISPR/Cas9システムでは全てのゲノム領域を編集することができない、非相同末端結合(DNA二鎖切断において、切断末端同士が連結される修復)により標的配列に望まない塩基の挿入、欠失が生じてしまうという大きな欠陥が目立ってきておりま

    ゲノムのほぼ全域で正確に編集できる新ゲノム編集法の開発 -ゲノムSNPsの自在編集を可能に-
  • 一個の水分子により水和されたフッ化水素の単離に成功 -水素結合を利用した電子デバイス材料の開発に期待-

    張鋭 工学研究科博士課程学生、村田理尚 化学研究所助教(現 大阪工業大学准教授)、若宮淳志 同准教授、村田靖次郎 同教授、下赤卓史 同助教、長谷川健 同教授らの研究グループは、一個の水分子により水和されたフッ化水素を、炭素原子が球状に結合しているフラーレンの一種であるC 70 の内部に閉じ込めることに成功しました。 研究成果は、2017年4月22日に米国の科学誌「Science Advances」に掲載されました。 研究者からのコメント 当初は、化合物の開口部の大きさが小さいことから、HF分子のみが分子内部に挿入されることを期待していました。しかし、実験を行ってみると、入るはずは無いと考えていたH 2 O、さらにはH 2 O-HF錯体まで入っていることが分かり、大変驚きました。このような予想外の結果を見つけてくれた張君、ならびに精密な解析を行って貰えたチームのメンバーに感謝しています。

    一個の水分子により水和されたフッ化水素の単離に成功 -水素結合を利用した電子デバイス材料の開発に期待-
  • ほぼすべてのフラボノイドを検出する技術を開発 -植物の機能性成分の研究が加速-

    荒武 農学研究科特定准教授の研究グループは、公益財団法人かずさDNA研究所、カゴメ株式会社と共同で、質量分析装置で得られる情報から、自然界に存在する約7,000種類のフラボノイドのほぼすべてを区別して検出できる技術FlavonoidSearchを開発しました。これまでは、存在量の多い数種類のフラボノイドのみが研究対象とされてきましたが、この技術により、微量のフラボノイドを検出したり、新規のフラボノイド成分の候補を発見したりすることが可能となり、植物の機能性成分の研究が加速します。 研究成果は、2017年4月28日に英国の学術誌「Scientific Reports」誌でオンライン公開されました。 研究者からのコメント 研究成果は、自然界に存在する多様なフラボノイド化合物の研究を加速するとともに、機能性のあるフラボノイドや有用植物資源の研究・探索などに用いることができます。またフラボノイ

    ほぼすべてのフラボノイドを検出する技術を開発 -植物の機能性成分の研究が加速-
  • 京都大学URA成果公開シンポジウム2017「京大式〜研究力強化の本質」

    ※ 講演者、パネリスト、内容等は予告なく変更することがあります。 第1部 研究力強化に向けたKURAの活動紹介 ポスターセッション 約10件の多彩なKURAの活動と、KURAがサポートしている18件の「 「知の越境」融合チーム研究プログラムSPIRITS 」事業の成果をポスター形式で紹介。プロジェクトの担当者や、研究者と直接、議論できます。 ライトニングトーク 10名のURAが自らの活動について1分間のライトニングトークに挑戦。果たして「京大式」の真髄が伝わるか。ご来場の皆さまにも「判定」をお願いします。 レクチャー・ワークショップ 京都大学附属図書館で開催している「研究支援のアンテナショップ」KURA HOURをダイジェスト版で体験。今回、特別公開する次世代研究者向けプログラムとともに、「京大式」をチラ見できます。 準備の都合上、下記の申し込みURLから登録をお願いします。 9時40分~

    京都大学URA成果公開シンポジウム2017「京大式〜研究力強化の本質」
  • 教職員に対する懲戒処分について(2017年4月25日) — 京都大学

    学は、以下の事案について、教育研究評議会の審議を踏まえて、国立大学法人京都大学教職員就業規則に基づき、大学院農学研究科准教授に対して懲戒処分を行いました。 当該教員によるハラスメント行為があったとして、元学学生及び学学生からハラスメントの申立てがあり、調査の結果、元学生に対するアカデミック・ハラスメントに該当する行為並びに学生に対するアカデミック・ハラスメント及びセクシュアル・ハラスメントに該当する行為が確認されました。 このような事態が生じたことは誠に遺憾であり、今後さらに全学をあげて再発防止に取り組むとともに、教職員として不適切な行為に対しては厳正に対処していきます。 処分の量定 停職2月間 処分の理由 上記の行為は、京都大学におけるハラスメントの防止等に関する規程第6条第1項「教職員及び学生等は、ハラスメントを行ってはならない。」に違反するものであるとともに、国立大学法人京

  • 学術情報メディアセンターセミナー 「研究データマネジメントの理想と現実」

    研究データマネジメントとは、研究データの「入手または生成方法」「研究期間中の利用・活用方法」「研究終了後の共有・公開または非公開での保管方法」等、研究ライフサイクルの各々の段階での研究データの取り扱いを定め、実践することです。研究データマネジメントを適切に計画し、運用することは、オープンサイエンスによる学術領域の発展、そして研究公正の維持、という2つの側面より、その重要性が認識されつつあります。しかしながら、研究データマネジメントの概念が広く普及するには、「研究データに対する考え方が分野ごとに大きく異なること」、「研究者個人、研究コミュニティ、大学・研究機関等の役割が明確でないこと」等、解決すべき多くの課題があります。今回のセミナーでは、2名の講師によるご講演を通じて、研究データマネジメントに対する現状の認識を深めるとともに、あるべき将来像を展望します。 16時30分~17時15分 講演者

    学術情報メディアセンターセミナー 「研究データマネジメントの理想と現実」
  • 平成29年度(2017年) 京都大学 学部入学式 式辞(2017年4月7日)

    日、京都大学に入学された2,930名の皆さん、入学誠におめでとうございます。ご来賓の井村裕夫元総長、松紘前総長、名誉教授、ご列席の副学長、学部長、部局長、および教職員とともに、皆さんの入学を心よりお祝い申し上げます。同時に、これまでの皆さんのご努力に敬意を表しますとともに、皆さんを支えてこられましたご家族や関係者の皆さまにお祝い申し上げます。 ここ京都は、三方を山に囲まれた盆地で、京都大学はその東の端に位置し、近くに吉田山や大文字山が望める風光明媚な場所にあります。この季節は、さまざまな木々が芽吹き、新緑が山々を彩ります。人々はこの鮮やかな色彩に心を躍らせ、新しい学びの場や職場でそれまでに蓄えてきた気力や体力を発揮して活動の舞台に臨むのです。日入学式にお集まりいただいた皆さんも、この春の季節の明るい光とみずみずしい風に乗って、新しい活躍の舞台に上がろうとされているのだと思います。京都

    平成29年度(2017年) 京都大学 学部入学式 式辞(2017年4月7日)
  • 光子を用いた、3量子ビットのゲート操作実現に成功 -光量子回路の飛躍的な高効率化に寄与-

    今回の成果により、従来の2入力ゲートを組み合わせた光量子回路に比べて、光量子回路の効率を大きく高めることが可能です。また、量子指紋認証など、量子状態を用いたさらに高度なセキュリティ技術の実現などが期待されます。 概要 近年、量子力学の基的な性質を応用し、従来不可能であった計算や通信、計測、センシングなどを実現する「量子技術」が注目されており、たとえば盗聴不可能な通信を実現する量子暗号通信や、既存のコンピュータでは解けない問題を解く量子コンピュータの実現に向けた研究が進められています。光の素粒子である「光子」は、量子状態の保存性が良く、また長距離伝送が可能であることなどから、量子情報の有力な担体として研究が進められています。 これまでに、2つの光子間のゲート操作(2入力2出力ゲート素子)は実現されていますが、現在その効率が限られており、その集積化の上で問題となっていました。それを解決する

    光子を用いた、3量子ビットのゲート操作実現に成功 -光量子回路の飛躍的な高効率化に寄与-
  • 節電要請は有効だが長続きしない!東日本大震災後のけいはんな学研都市のフィールド実験

    依田高典 経済学研究科教授、伊藤公一朗 シカゴ大学助教授、田中誠 政策研究大学院大学教授らの研究グループは、東日大震災後の2012年夏、2013年冬の二度にわたり、京都府けいはんな学研都市で節電要請と変動型電気料金のフィールド実験を行い、節電効果を行動経済学的に検証しました。その結果、節電要請は短期的には効果があるものの、すぐに効果が薄れてしまうことがわかりました。一方、特定の時間帯の電気料金を値上げした場合は節電効果が持続することも明らかになりました。 研究成果は、全米経済学会機関誌「American Economic Journal:Economic Policy」に掲載されることになりました。 東日大震災後の電力危機の中で、経済産業省・関西電力・三菱重工等と共同で、京都大学の研究チームは、京都府けいはんな学研都市で節電のフィールド実験を行いました。節電要請の介入では、最初の数日

    節電要請は有効だが長続きしない!東日本大震災後のけいはんな学研都市のフィールド実験
  • 数理の目で見る精子の旅

    今回の研究成果の意義は、複雑な精子の運動をうまく「粗視化」する手法を見出したことにあります。 精子の運動は生体内で多機能にふるまい、複雑ながらも洗練された仕組みを持っているように思います。数学を道具として用い、運動や力学の観点から「精子の旅」を覗いてみることで、この仕組みの理解に近づきたいと考えています。 研究成果のポイント 精子周囲の液体の流れを表す式を解くことで、実験で観測された精子の泳ぎを再現できる 精子周りに生じる流れのパターンから、精子運動を表す簡単な数式を見出した 生体内の精子の運動を理解するのに数理的なアプローチが有効であることを示唆 概要 生命の誕生はひとつの精子と卵の出会いからはじまります。しかし、その前に精子は他の多くの精子たちとの「競争」に勝たなければならない・・・この精子の旅の物語はどこまでが当なのでしょうか。研究グループは、精子の泳ぎに周りの液の流れを表す式

    数理の目で見る精子の旅
  • 日本の人と北米の人ではものの探し方が違う

    上田祥行 こころの未来研究センター特定助教、齋木潤 人間・環境学研究科教授、北山忍 ミシガン大学教授、Ronald Rensink ブリティッシュコロンビア大学教授らの国際共同研究チームは、視覚情報処理のみに焦点を当てたシンプルな課題を用いて、文化が視覚情報処理に与える影響を分析しました。北米と日で実験を行った結果、傾きに対する剌激を扱った課題では差がみられるなど、思考や推論といった高次の認知だけでなく、基礎的な視覚処理もその人が属する文化による影響を受けていることが示されました。 研究成果は、2017年3月25日午後1時1分に米国の学術誌「Cognitive Science」に掲載されました。 研究では、一見文化とは無関係に思われる「線分の長さ」のような、極めて単純な刺激についても視覚認知処理の文化差が存在することを見出しました。 この違いは、非常に基的な視覚認知の様式に文化が影

    日本の人と北米の人ではものの探し方が違う