近年多くの企業が求めるもの、それは素晴らしいデザインで自社を牽引してくれる人財だ。そういった企業では「もっともっと社内にデザイン思考を取り入れろ」と日頃から言われていて、デザイン中心主義の経営に乗り換えたがっている。 だが、企業がデザイナーに相談に乗ってもらいに行くと、繰り返し繰り返し彼らは「クラフトマンシップ」について聞かされる。ブランドとしての一貫性、磨き上げられたデザイン、コードも書ける近頃のデザイナー、それにプロトタイプやテスト、そういったデザイナーが重視する「技巧(craft)」について聞かされるのだ。 これは間違いではない。デザインにまつわる必須のスキルや方法論だと言えるだろう。だが、ビジネスをサポートする最善の方法を知るデザイナーという立場としては、まずは「何がビジネスを成功に導くか」に注目することから始めなければならない。 そのため大抵の場合、まずはクライアントのビジネスに