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![東京|美術館・アート情報 artscape](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1aa765212a3ba7d345e6fc7ad8c8a6dc30104709/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fartscape.jp%2Fwp-content%2Fthemes%2Fartscape%2Fimages%2Fogp.png)
本展では、鷗外が携わったPR誌をはじめとして、当時の包装紙や店内の写真、書簡等、資料約100余点を展観。明治30年代~大正初めまでの三越の広報文化活動と鷗外の関わりをご紹介します。また、三越で買い物を楽しんだ鷗外の家族の手記や、三越製の衣装などから、当時のデパートメントストア・三越の様子を紹介します。 [関連イベント] ギャラリートーク 日時: 10月8日、22日、11月5日、19日各回14:00~ 講演会 「三越の近代化と、森鷗外一家」 日時: 10月18日(土) 14:00~15:30 「明治の文化サロン―森鷗外と「流行会」をめぐって―」 日時: 11月16日(日) 14:00~15:30 ※申込方法、その他詳細は公式ホームページをご覧ください
「遠く」は「ディスカバー」されたか(ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい DISCOVER, DISCOVER JAPAN展レビュー) 1 東日本大震災のあと、左派やリベラルの立場であってさえも、「戦後日本」がいかなる体制であったのか、大きな課題として考えざるを得ない状況が続いていると思う。3.11は、ナショナルなものの否認や、インターナショナルであることへの逃避を、私たちに許さなくなっている。ならば一度、その「戦後日本」というものの実態を見極め、どのような舵取りが私たちにとって喫緊の課題であるのか、それを考えざるを得ないというのが、筆者の実感である。1970年代初頭の一大メディアキャンペーンであった「ディスカバー・ジャパン」をテーマとする展覧会が開かれるということに対しては、そういった点において、大いに注目していたし、事実、歴史的検証という点では貴重な展覧会であったこ
宗教儀礼での「礼拝(kult/cult)」と美術館や映画館での「展示(ausstellung/exhibition)」において見出される芸術作品の対極的な価値体系のこと。ヴァルター・ベンヤミンが論考「複製技術時代の芸術作品」の中で打ち出した枠組である。ベンヤミンは、芸術の起源が原始時代の魔術にあると断じている。洞窟壁画のような原始時代の芸術は神や霊に捧げるために生み出されたものであり、多くの人々に鑑賞されることは想定されていなかった。魔術の延長線上にある宗教においても、芸術作品は儀礼が催される特定の時間と場所に強く結びつき、小さな共同体の伝統連関を維持するための礼拝の対象となった。教会や寺院の内部に固定された神像や、宗教的建築物の一部となっているフレスコ画やモザイク画は、礼拝的価値を有する芸術作品の典型例である。しかし、こうした作品に宿る連続性と固有性は、複製された作品が時間的かつ空間的に
菱田春草の回顧展で賑わう国立近代美術館、常設展示の一隅で極めて興味深い企画展が開かれている。美術と印刷物というタイトルの下で展示されているのは、通常想像されるような、芸術家の手になる豪華本や挿絵本の類ではなく、近代美術館や国立新美術館が、他の機関から寄贈されたり、調査研究のために収集した資料、具体的には書籍、雑誌、新聞、カタログ、パンフレット、ポスター、チラシ、カードといった印刷媒体である。それらを通して60年代から70年代にかけての美術の実践における変容と、そこにおいてそうした媒体の果たした役割を検証しようというのがこの企画の趣旨だ。 6月から開催され、4期にわたって入れ替えを行なってきた展示を通観できるような図録が刊行されなかったのは残念至極。とはいえ、展示に添えられた解説文などにより、本企画の寄って立つところは明確にされている。まず第一に、60年代以降の芸術家は、完成された物質として
「美術」と「死」は常に隣り合わせの関係を維持してきた。絵画の主たる出自は宗教画であり、彫刻も死者への墓標、亡き者の姿形、そして来世をも支配する神の似姿として存在してきた。近代という時代が到来し、そのような神話物語が捨象されたのも束の間の出来事であった。その後、美術作品に対する新たな意味付けの嚆矢となったのはシュルレアリスムのような人々の意識下に潜んだ世界を表面化する動きであり、現実的に表象化された世界によってのみ価値付けしようとする進歩主義的動向に対して美術作品が歯止めをかけるような流れは──フォーマリズムに代表されるように──常に存在していたであろう。 あくまでも個人的な記憶になるのだが、現代美術で「死」を強く意識させた対象は5年程前にしばらく滞在したボローニャで邂逅したクリスチャン・ボルタンスキーの作品だった。その施設はウスティカ記念博物館という名称で、1980年にボローニャから発った
会期:2014/08/01~2014/09/28 愛知県美術館[愛知県] アーティストと学芸員が協同してつくっていく「APMoAプロジェクト・アーチ」の第11弾。壁に絵画が10点ほど展示されている。が、画面の周縁に額縁が描かれてるだけで、内部はモノクロームに塗り込められている。つまり「絵」のない絵。これらは愛知県美術館のコレクションから選んだ絵画を原寸大で(額縁または表装だけ)模写したもの。模写といっても精密ではなく、かなり大ざっぱだが。その脇にはこれも色面だけの小さなプレートがついている。テーブルにはストライプ模様の立体が置いてあるが、これはカタログの束を表わしているらしい。ほかにも作品を運ぶ段ボール箱、スポットライトなども手づくり感たっぷりに再現されている。これはおもしろい。絵画そのものではなくその周囲にあるものをクローズアップすることで、逆に絵画の本質を浮かび上がらせようとする試みと
前回の座談会の時点では、「地域に潜るアジア」が一般公開していなかったため、準備段階というエクスキューズがあるなかで、コンセプトやビジョン、そのとき進行していたリサーチを話題にした(展覧会「地域に潜るアジア」については前回の連載をご覧いただくか、プレスリリースがありますので、そちらをご覧いただきたい)。今回はあれから約3カ月が経って、その間に展覧会も無事オープンして、さまざまな実践が積み重なり、市民からのレスポンスや参加も多数ある。そこで今回は、事前に掲げていたビジョンやコンセプトがどれくらい遂行されたのか、あるいは予想していない創発や発見が生まれたのか、展覧会を取り巻く具体的なエピソードについてディスカッションを行なった。 阿東での3週間──出張ラボラトリー 渡邉──まず、井高さんにお聞きしたいのですが、展覧会が始まってからこれまででなにか印象に残っている出来事、重要だと感じられた出来事な
蔡國強「農民ダ・ヴィンチ」2013年 サンパウロ、ブラジル銀行文化センター屋外での展示風景 Photo by Joana França 2014年9月30日、京都国際現代芸術祭組織委員会事務局は既に開幕まで半年を切った「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭2015」の第三回記者会見を国際交流基金JFICホール[さくら]で開催し、芸術祭の基本的な枠組み、参加アーティスト第二弾などを発表した。 東京で初めて開催された今回の記者会見では、組織委員長の長谷幹雄から、PARASOPHIAが同時代の革新的な文化活動を許容し、支えるという態度という京都の伝統を受け継ぐものであること、アーティスティックディレクターの河本信治から、十年後の文化資産の生産と蓄積に向けた知のワークショップ、世界の知が集まるプラットフォームを目指すことが改めて強調され、PARASOPHIAの基本的な枠組み、オープンリサーチ
会期:2014/09/01~2014/09/13 ギャラリー川船[東京都] 浜田浄(1937-)が80年代に精力的に取り組んでいた鉛筆画を見せる個展。鉛筆の黒鉛を和紙の上に塗り込めた平面作品が20点弱、展示された。 それらはいずれも無機的で、何かの形象が描写されているわけでもなく、筆跡もまったく認めることができない。ただただ、黒い均質な画面が立ち現われているのだ。その黒い平面に、まず圧倒される。 とはいえ、その黒さは、漆の黒でもなく、墨の黒でもない、やはり鉛筆の黒なのだ。光をわずかに反射しているので硬質的に見えなくもないが、その反面、柔らかな温もりすら感じられることもある複雑な質感がおもしろい。とりわけ床置きにされた作品は、長大な2枚の和紙の両面を鉛筆で塗りつぶしたうえで、1枚の一端を丸めて重ねているため、その硬質と軟質の両極を同時に味わうことができる。 描くのではなく塗る、いや塗り込める
アレキサンダー・グロンスキー(b.1980年)は、現代ロシアのランドスケープに焦点を当てた作品で国際的な注目を集めている写真家です。1999年からロシア・旧ソ連地域で報道カメラマンとして活動した後、2008年よりパーソナルなドキュメンタリーを撮りはじめ、現在は風景写真家として広大な画面を捉えることで、周辺環境と地域住民の関係性を探求する作品を制作しています。作品の特徴として、グロンスキーは一枚の写真の中に、あらゆる意味での「境界線」を潜ませています。それは、水平線で示される視覚的な境界線だけでなく、郊外と都市、社会主義の遺産としてのインフラと手つかずの自然、私的空間と公的空間、生と死といった様々な境界でもあり、また同時に、それらの全てが一つの画面に収められた、境界のない大地の風景としても提示されています。本展では、グロンスキーの代表作である3つのシリーズ『less than one』、『t
東京藝術大学大学院映像研究科は、2013 年4 月にサムスン電子ジャパン株式会社の協力のもと、スマートフォン、デジカメなどの多機能、高性能の時代の映像を考える GALAXY Lab. をたちあげました。以来、学内外のさまざまな参加者とともに研究・作品制作を行ない、年に一度、発表を行なっています。第二回目は「Accidental Tools ―予測不可能な文房具―」をテーマに参加型展示、上映、プレゼンテーション、デモ、トークイベントを開催します。 Accidental Tools ―予測不可能な文房具―(apparatus improvisus) もっとも最先端で、あらゆる機能が盛り込まれたスマートフォンは、とっくにコンピュータを超えているにも関わらず、お財布のように、手帖のように、電話のように振舞っているのは、なにかがオカシイ。昨年は動画撮影機能に特化したが、今年は一気にプログラミングに手
会期:2014/02/23~2014/02/27 ロビー階 第3展示室 ロビー階 第4展示室 ギャラリーA[東京都] 「島からのまなざし」の隣でやってたんでついでに見る。が、ここは工芸の展示だけで、絵画は上の会場でやってるらしい。スルーしようかとも思ったが、ふらっと入ってみた。いやー見てよかったー。境界線に位置する人間を小さくフィギュアのように描いた高橋洸平の《越境》も、ゼロ戦、グリコのマーク、食い倒れ人形などで現代日本を表わしたハタユキコの《ワンダフルニッポン》もよかったが、なんつったって久松知子の大作《日本の美術を埋葬する》が逸品。幅5メートル近い横長の画面に、クールベの《オルナンの埋葬》の構図を模して約30人もの画家や批評家を描いた「歴史画」なのだが、登場人物は、中央に岡倉天心、横山大観、平山郁夫、高階秀爾、辻惟雄、北沢憲昭、浅田彰、椹木野衣ら、右手に藤田嗣治、松本竣介、奥村土牛ら、
福島市郊外の土湯温泉町で、昨年から芸術祭が始まった。「アラフドアートアニュアル」という。アラフドは「新踏土」と書き、新雪を踏み固めて道筋をつくるという意味である。例えば、小学生の集団登校で、上級生が下級生のために新雪を踏んで道をつくることなどを指す。地域の人々のつながりを示す言葉だ。 芸術祭へ向けて動き始めたのは、土湯温泉の青年部だった。2011年3月11日の大震災で、土湯温泉も大きな影響を受けた。16軒あった旅館の三分の一が廃業した。震災の影響といっても、土湯は山間にあり津波の被害はない。地震による被害は多少あったものの、壊滅的というほどではなかった。原発事故による放射能汚染も、土湯周辺は当初から放射線量は低く、福島市中心部の数分の一であった。にもかかわらず、旅館の廃業が相次いだのは、客が来なくなったからである。年間25万人の観光客が、一時期は7万人にまで落ち込んだ。町の大半が温泉に関わ
「これからの写真」は、「写真」というメディアを用いた表現を通して、その定義づけの困難さの中から、現在そしてこれからの「写真」の意義や可能性を改めて見定めようとするものである。新井卓、加納俊輔、川内倫子、木村友紀、鈴木崇、鷹野隆大、田代一倫、田村友一郎、畠山直哉ら、9名の写真家・作家が参加していた。 会場に足を踏み入れてまず驚いたのは、畠山直哉と鈴木崇の並びである。畠山の写真は、最近目にする機会の多かった、東日本大震災で甚大な被害を受けた陸前高田を写したものではなく、《Blast》シリーズが選ばれていた。石灰石の採掘現場で、発破により岩石が飛び散るまさにその瞬間を捉えた写真は、震災の前後に関わらず、自然の中、もしくは自然に対峙する人間というテーマをダイナミックに伝える、まさに傑作である。続く鈴木の展示室では、黒を背景に台所用スポンジを組み合わせた各8.5×11センチの小さな写真が、壁三面を覆
20世紀後半のアメリカのデザインを定義づけたデザイナーのひとり、ジョージ・ネルソン。 長くアメリカのハーマンミラー社のデザインディレクターを務めたネルソンは、イームズ夫妻やイサム・ノグチ、アレキサンダー・ジラードらの優れた仕事を導いて、戦後のアメリカン・デザインの確立に大きく関わりました。 しかし、ネルソンはまた、この展覧会のサブタイトルが表すようにさまざまな顔を持っていました。本展はドイツのヴィトラ・デザイン・ミュージアム(Vitra Design Museum)企画による国際巡回展「ジョージ・ネルソン展―建築家、ライター、デザイナー、教育者」のアジア巡回の一環で、オーストラリア、香港に続き、国内では唯一、目黒区美術館だけが開催いたします。 内容は、ヴィトラ・デザイン・ミュージアム所蔵のジョージ・ネルソン関連コレクションを中心に、家具やプロダクト、模型や映像など約300点で構成されていま
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