無限公理(むげんこうり、英: axiom of infinity)とは公理的集合論におけるZF公理系を構成する公理の一つで、「無限集合の存在」を主張するものである。エルンスト・ツェルメロによって1908年に初めて提示された。 上記定義では「無限」という言葉は用いられていないが、この公理によって(少なくとも1つの)無限集合の存在が保証されることになる。 まず定義中の集合 は以下の性質を満たすことを確認できる。 (空集合 は の要素である) (「空集合 を要素にもつ集合」は の要素である) (「空集合」と「空集合を要素にもつ集合」の2つを要素にもつ集合は の要素である) (以下同様に繰り返す) 各手続きで得られた集合を要素とする集合を とおくと、 は の部分集合である。 この手続きは何回でも繰り返すことができるが、もし有限回で終えた場合、 は有限集合であり、である。なぜならば定義により である