デモ、テロ、革命、戦争などの騒乱のニュースと言えば中東と言う事になるが、中東事情に詳しい日本人は多くはいないと思う。日本に限らず、欧米でも中東事情に詳しい人は少ない。もし多ければ方向性の定まらない政治混乱を、『アラブの春』と命名する事は無かったはずだからだ。 世界史を勉強し、解説記事を読んでいれば、シーア派、スンナ派、ジハードなどの用語には詳しくなれると思う。しかし、それらの言葉がいつどのような経緯で出来たものか説明できるようにはならない。そして、単語を断片的に知っているだけでは、中東事情を理解するのには、心もとない。 1. 中東のムスリムを中心に語る歴史の本 日本人の中東に関する知識が断片的なのは、どうしても日本との関わりを基本に他国の歴史を俯瞰してしまうためであろう。古代、中世、近世で、やはり中国や欧州の影響が大きい。外国の歴史知識はどうしても限られてくる。これは欧米でも同様で、中東史
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