12月13日、今年3月に相次いだ4件の性犯罪事件の無罪判決のうち、実父が19歳娘への準強制性交等罪に問われた裁判の控訴審、2回目の公判が名古屋高裁で行われた。 検察側の証人として、性暴力の被害者心理に詳しい精神科医の小西聖子氏が出廷した。 名古屋地裁岡崎支部の1審では、娘が中学2年生の頃に性的虐待が始まったことや、事件より前に、抵抗した被害者の顔や足に被告が暴力をふるった事実を認定。性交が被害者の意に反していたことや、心理的に抵抗できない状況だったという精神科医の証言についても信用性を認めた。 一方で、被害者が抵抗して拒否できたこともあった事実などから、事件当時に抗拒不能の状態だったと断定するには「合理的な疑いが残るというべき」として、懲役10年の求刑を避け、無罪が言い渡されている。 【判決の詳細など】性犯罪の無罪判決とともに知ってほしい 被害者支援の現場のこと 小西氏は、被害者に適応障害