筆者がプログラミングの世界に足を踏み入れて初めて使った言語は、IBMの「System/360」用アセンブリー言語だった。これは初めての言語としてお勧めできる代物ではないかもしれない。しかしコンピューティングの黎明期において、使用できる言語はマシン語とアセンブリー言語しかなかったのだ。当時のコンピューターサイエンスはまさしく「サイエンス」だった。初期の大型メインフレームのためにも、より簡単な言語が求められていたのはあらためて言うまでもないだろう。そして、そういった目的を実現する言語の仕様が策定され、1959年9月にCommon Business-Oriented Language(COBOL:共通事務処理用言語)と名付けられた。 COBOLに対する貢献者/推進者としてはGrace Hopper氏が有名だ。しかし、その基本的発想に対する栄誉はMary Hawes氏に与えられるべきだ。同氏は当時
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