収容少年への暴行陵虐事件で逮捕された広島少年院の法務教官田原克剛容疑者(43)が、学習障害に対応した指導など、同少年院での取り組みを2007年2月のシンポジウムで先進的な成功例として発表していたことが13日、同シンポジウム関係者への取材で分かった。 翌3月には当時の安倍晋三首相が少年院を視察。教育再生会議の分科会でも、退院後に再非行に走る割合が全国で最少レベルの〝模範的”少年院として紹介されたという。内部調査では、教官による暴行は08年度だけで100件確認されており、広島地検は暴行が始まった時期や経緯について捜査している。 広島大大学院の落合俊郎教授(特別支援教育)によると、シンポジウムは教育関係者を対象に広島大が開き、少年院側は田原容疑者ら7人が参加。田原容疑者はやる気があり、非常に良い印象だった。 落合教授は視察で何度も少年院を訪れたが「少年はみんな生き生きしており暴行があるとは思えな