火山の噴火に伴って小笠原諸島の西之島(東京都小笠原村)近くに出現した新しい島について、海上保安庁は21日、航空機による上空からの監視を続けた。船舶には火山活動への警戒を呼び掛けるとともに、今後は巡視船を派遣して測量し、海図に書き加える可能性もあるとしている。 海保によると、20日午後、西之島の南東約500メートルの海上に直径約200メートル、標高約20メートルの島が出現し、黒い噴煙が約600メートルの高さに達しているのを上空から確認。白い湯気も立ち上り、爆発で吹き飛んだ岩石が海面に落ちる様子も見えた。 西之島は、小笠原諸島・父島の西約130キロに位置する無人島。気象庁の担当者は「火山活動がすぐに収まれば、波で削られて海面下に没する可能性があり、現時点で島とは呼べない」との見解を示している。 ◇ ■噴き出す黒煙、無数の岩石、火口ぽっかり 小笠原の噴火 火口から断続的に白い蒸気が立ち上