グリセルダ・ブランコは、自身の夫3人を含め、全米で40人の殺害に関与した疑いがもたれている。彼女は最盛期には月8000万ドルものコカインを売りさばいた。(PHOTOGRAPH BY GDA/EL TIEMPO/COLOMBIA/AP) ゴッドマザー。ブラック・ウィドウ。クイーンピン(組織のかなめとなる女性)。グリセルダ・ブランコに与えられた数々の異名や通称は、コロンビアから米国までを席巻した、10億ドル規模の血塗られた麻薬帝国を率いる中で、彼女が手にした悪名を物語っている。 最近ではネットフリックスでドラマ「グリセルダ」の題材としてもとり上げられた、暴力的な世界でのし上がっていく彼女の生涯の物語は、真実と虚偽とがないまぜになっている。神話の裏に隠されたほんとうのグリセルダとは、どんな女性だったのだろうか。(参考記事:「映画にも、オセージ族連続怪死事件とは、米先住民60人超が犠牲に」) 身代