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ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (22)

  • 読書メモ:『なぜ美を気にかけるのか :感性的生活からの哲学入門』&『近代美学入門』 - 道徳的動物日記

    なぜ美を気にかけるのか: 感性的生活からの哲学入門 作者:ドミニク・マカイヴァー・ロペス,ベンス・ナナイ,ニック・リグル 勁草書房 Amazon 『なぜ美を気にかけるのか』は美学の入門書でもあるが、そのなかでも「美的価値」や「美的感性」「美的生活」の問題を扱っており、「優れた芸術の定義とは何か」といったトピックではなくタイトル通り「なぜ美を気にかけるのか」という問題……なぜわたしたちは服や髪型のお洒落さ/ダサさや事の美味しさ/不味さを気にしたり、聴く音楽や視聴する動画について自分なりの選択を行おうとしたりしているか、といったトピックを扱っている。ここでいう「美」はかなり広い範囲の物事を指していること……「 "美"といえるのは素晴らしい芸術のみである」といったエリート主義を排して、どんな人でも日常的に様々なタイミングで様々な領域の「美」を気にかけている、というスタンスで各人が論じていること

    読書メモ:『なぜ美を気にかけるのか :感性的生活からの哲学入門』&『近代美学入門』 - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2023/11/12
    現代人が昔の思想も現代思想(相対主義的)に解釈しようとしつつ昔ながらの偏見を持つ。今も多数の人は絶対の美があり、進歩こそが絶対に優れてると思いがち(未開人が格差を作らない為に文明を嫌う合理性を失念する)。
  • 【2023年版】キャンセル・カルチャーのなにが問題か - 道徳的動物日記

    (6/14追記:トークイベントをやりましたのでよかったら視聴(※チケット購入)してください) #左からのキャンセル・カルチャー論 無事終了!!🙌 あいちトリエンナーレの件から 小山田圭吾事件、あらゆる差別問題… 様々な角度から “キャンセル・カルチャー”に ついて議論しました🤔 (たっぷり150分!!) アーカイブ6/27まで残ります ぜひご視聴ください👀https://t.co/0kDi3cqSHb pic.twitter.com/H8Mtb9ZCOA — 阿佐ヶ谷ロフトA (@AsagayaLoftA) 2023年6月13日 twitcasting.tv www.loft-prj.co.jp 日開催の「左からのキャンセル・カルチャー論」に備えた、要約・メモ的な記事。もっと早く書きたかったんだけど、開催数時間前とかなりギリギリの公開になってしまった。 1・(法律的な)手続きを無視

    【2023年版】キャンセル・カルチャーのなにが問題か - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2023/06/15
    濡れ衣でキャンセルされて社会的制裁でいわれなき損害を受けた場合に加担者が多すぎて責任が分散しがちな所もあって扇動し得な所もあるよね。国家による冤罪なら国って責任者が一括で賠償してくれるけど。
  • ミソジニー論客たちのエコーチェンバー - 道徳的動物日記

    お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード ジェンダー・フェミニズム批評入門 作者:北村 紗衣 文藝春秋 Amazon 大して話題になっている問題でもないが、つい気になってしまってTwitterで言及してしまったので、ブログのほうでも考えを残しておく。 togetter.com 上記のTogetterにもまとめられているように、2月25日から、山内雁琳 (@ganrim_)が北村紗衣の単著『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード』に記載されている「歴史修正主義」に関する記述について批判を行うツイートをしている。 Togetterには載っていないが、発端は、高橋雄一郎弁護士による以下のツイート。 北村紗衣「お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード」(文藝春秋)読了。映画音楽演劇と凄まじい量の前提知識を要求する。検索しつつ読むのが大変。p91に「歴史修正主義というのは来、新史料の発掘や再解釈によってこれまでの

    ミソジニー論客たちのエコーチェンバー - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2023/02/28
    歴史修正主義って新しい資料が見つかったら遡り定説をアップデートが原義。ミソジニーもミサンドリーも基本、自分の信頼できる人と全肯定しない人は信用しないから徹底的に疑って粗探しって感じになるんだろう。
  • 読書メモ:『現代思想入門』 - 道徳的動物日記

    現代思想入門 (講談社現代新書) 作者:千葉雅也 講談社 Amazon 大学生から大学院一年生の頃までのわたしはいっちょまえに「哲学」や「思想」に対する興味を抱いており、哲学書そのものにチャレンジすることはほとんどなかったが、様々な入門書は読み漁っていた。現代思想については難波江和英と内田樹による『現代思想のパフォーマンス』でなされていた紹介をもっとも印象深く覚えており、次点が内田樹の『寝ながら学べる構造主義』や竹田青嗣の『現代思想の冒険』。個別の思想家についてはちくま新書の『〜入門』やNHK出版の『シリーズ 哲学のエッセンス』を読んでいたが、とくに後者についてはあれだけ何冊も読んだのに一ミリも記憶が残っていない。そして、修士論文を書くために英語圏の倫理学や政治哲学のをメインに読むようになってからは現代思想に対する興味はすっかり薄れて、以降ほとんど触れなくなってしまった。 千葉雅也による

    読書メモ:『現代思想入門』 - 道徳的動物日記
  • 「からかい」を批判する - 道徳的動物日記

    御田寺圭(白饅頭)のについては、批判的な書評をしたり、「ネット論客」としての彼の議論やビジネスのスタイルを批判したりした*1。 最近になって、わたしに対する御田寺からの人格批判じみた揶揄がいくつか投稿されている(「学術コンプ」と言われたり「アホ」と言われたりするなど)。 俺は、学歴コンプとは別に「学術コンプ」というものがあると思っています。 https://t.co/Nk1rW3M3pe — 白饅頭(御田寺圭/光属性Vtuber/バーチャルツイッタラー) (@terrakei07) 2022年11月29日 そういうのを「自己紹介」してしまうその瞬間にだけ発せられる人間性の輝きが、俺は三度の飯より好きです。 https://t.co/uaGn6RKBcB — 白饅頭(御田寺圭/光属性Vtuber/バーチャルツイッタラー) (@terrakei07) 2022年12月7日 ピンカーの意見と真

    「からかい」を批判する - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2022/12/09
    自分が詳しくない側にレッテル付けて揶揄するのは、物事を単純化し敵対者を悪魔化したい人間の欲求でもあるよね。鉄オタは幼稚な人が多いとか、ツイフェミがモテない女、オタクはモテない男。みたいなの。
  • 『「社会正義」はいつも正しい』についての、いくつかの雑感 - 道徳的動物日記

    「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて 作者:ヘレン プラックローズ,ジェームズ リンゼイ 早川書房 Amazon 早川書房から翻訳が出版された作家のヘレン・プラックローズと数学者のジェームズ・リンゼイの共著『「社会正義」はいつも正しい』に関して、出版とほぼ同じタイミングで山形浩生による「訳者解説」が公開された。 しかし、公開当初から訳者解説が差別的であるとしてTwitterなどで炎上。そして、公開から数週間が経過した先日に、公開停止が早川書房からアナウンスされた。 11月15日に弊社noteに掲載した記事「差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説!」につきまして、読者の皆様から様々なご意見を頂いております。出版社がなんらかの差別に加担するようなことがあってはならず、ご指摘を重く受

    『「社会正義」はいつも正しい』についての、いくつかの雑感 - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2022/12/07
    おれたちは雰囲気で政治をしている!
  • 能力のある人は、他の人よりも恵まれた暮らしに「値する」のか?(読書メモ:『政治哲学への招待』①) - 道徳的動物日記

    政治哲学への招待―自由や平等のいったい何が問題なのか? 作者:アダム・スウィフト 風行社 Amazon ●格差原理と、不平等の正当化 分配の正義に関する論争において、最大の注目を集めたのは、最後の原理ーーすなわち、格差原理ーーである。不平等は、どのようにして、もっとも恵まれない人の地位を、最大限良くすることに役立ちうるのだろうか。それを理解するわかりやすい方法は、すべての人に同じものを支払うことではないだろうか。ロールズの考えは、もし人々が、実益をもたらすような諸活動において働くよう動機づけられるべきだとすれば、彼らにはインセンティヴが必要かもしれないというお馴染みのものである。そして、議論は次のように進行する。もし経済が、そうでありうるのと同程度に生産的であろうとするならば、何らかの不平等が必要(社会学者は「機能的に」と言うかもしれない)である。不平等がなければ、人々はある仕事を別の仕事

    能力のある人は、他の人よりも恵まれた暮らしに「値する」のか?(読書メモ:『政治哲学への招待』①) - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2022/10/06
    大会社の重役が普通の人の1000倍くらいの報酬を貰ってるけど、その価値は本人の能力だけでなく、組織とのチームプレイとその産業で稼げるだけのインフラを作った政府との組み合わせってのはある。
  • 「正しい」議論と「優しい」議論 - 道徳的動物日記

    とある雑誌に依頼を受けて文章を書き出したはいいものの、批判対象を明示せずにふわっとした印象に基づいてレッテルを貼ってぐちぐち論難する文章になっていき、書き進めているうちに自分でウンザリしちゃったのでボツにして雑誌のほうはまったく異なるトピックや構成でイチから書き直すことにしたんだけれど、それはそれとして、せっかく途中まで書いたのを捨てるのも勿体無いのでこのブログに掲載することにした。 内容としては、とにかくわたしがイラつかされている議論とか風潮とかを一緒くたにしてまとめて非難する、というもの。最近に限らず以前からなんだけれど、屋に行って『現代思想』とか『文藝』とかを立ち読みするたびにいつもイライラしながら帰ることになっているので、そのあたりのストレスをこの文章に託した。おかげで多少はスッキリしたので明日から書く文章はもっとまともで生産的なものになると思う。 ※ 人が社会のなかで生きていく

    「正しい」議論と「優しい」議論 - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2022/04/11
    「急激に私が賛同した新しい世界常識の通りに世の中が変わらないのは正しくない!」って「優しくない」って事だよな。左右関係なく政治活動家にありがちだけど。
  • 「非モテ」は「モテないからつらい」、ではない?(読書メモ:『「非モテ」からはじめる男性学』) - 道徳的動物日記

    非モテ」からはじめる男性学 (集英社新書) 作者:西井開 集英社 Amazon 第一章で提示される、書のねらいは以下の通り。 ……登場してから二〇年以上もの間、「非モテ」論は主にネットを中心として議論と考察が繰り返されてきた。その蓄積に敬意を払うと同時に、私は「非モテ」論が限界に立たされているとも感じている。それは、これまで見てきた「非モテ」論の多くが「モテない」こと、つまり恋人がいないことや女性から好意を向けられないことが問題の核心であるという前提に立っているという点にある。 (…中略…) 果たして当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか。時に暴力にまで走ってしまうほどの苦悩の説明を「モテない」という状況にだけ求めてしまっていいのだろうか。書で問おうとするのはここである。 ところで杉田[俊介]は『非モテの品格』の中で、性愛的挫折がトラウマのように残り続ける原因として、非正

    「非モテ」は「モテないからつらい」、ではない?(読書メモ:『「非モテ」からはじめる男性学』) - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2022/02/04
    確かに非モテの境地ってある程度の社会資本がないとたどり着かない側面はあるよな。恋愛が贅沢品の社会資本が貧しい人だと、高級車の様に届かないってわかってるから孤独で辛くとも諦めるしかない。
  • 社会的制裁のなにがよくないのか - 道徳的動物日記

    anond.hatelabo.jp 普段ははてな匿名ダイアリーの投稿にはあまり反応しないのだけれど、最近の事例についてはいろいろと思うところがあるので、昨日にTwitterに下記のような投稿をした。 社会的制裁を生み出すような道徳感情は集団や社会の秩序を維持したりするうえでは不可欠なはずであり、社会的制裁が望ましい結果を生み出すこともあるけれど、法律的な制裁と違ってコントロール不可能でありいつ望ましくない結果が出るのかもわからないので、原則的に「社会的制裁はよくない」とすべき https://t.co/xyqyMgRvhh— デビット・ライス (@RiceDavit) 2021年7月18日 "「正しい怒り」と「正しくない怒り」が存在するという考え方は、ただちに「自分の怒りは正しいが、あいつの怒りは正しくない」という発想に結び付くことは火を見るよりも明らかだ。" ネットリンチとかpublic

    社会的制裁のなにがよくないのか - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2021/07/19
    目には目を。って罰に限度を付けないと、大衆というバケモノの逆鱗に触れると社会の為って建前で殺すまで行く。社会的哺乳類でもイジメが起こる。小社会なら法の代わりになるが、大社会でイジメがダメな理由でもある
  • 経済的不平等のなにが悪いのか?(読書メモ:『21世紀の啓蒙:理性、科学、ヒューマニズム』) - 道徳的動物日記

    21世紀の啓蒙 上:理性、科学、ヒューマニズム、進歩 作者:スティーブン・ピンカー 草思社 Amazon 原著が出たあとに寄せられた反論に対してピンカーが行なった再反論を紹介したり*1、現代ビジネスの記事でピンカーについて書いたりしたけれど*2、『21世紀の啓蒙』を通して読むのは今回がはじめて。……とはいえ、前著『暴力の人類史』に比べると、読み物としての面白さは数段劣ると言わざるをえない内容だ。 『21世紀の啓蒙』にせよ『暴力の人類史』にせよ、核となる主張は「人類は進歩してきて、世界はどんどん平和になってきた」というものであるが、『暴力の人類史』ではこの主張を説得的に「論証」するためにかなりの努力がなされており、ノルベルト・エリアスの『文明化の過程』を引用している部分や「道徳的フリン効果」についての議論をはじめとして、印象に残る箇所が多々あった。読者たちの常識に反する主張を伝えるためには、

    経済的不平等のなにが悪いのか?(読書メモ:『21世紀の啓蒙:理性、科学、ヒューマニズム』) - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2021/06/06
    アメリカくらいの貧困だと何ともいえないが、もっと貧しい地域だと働く場所がなかったり生活の糧として犯罪しかないって所もあるしな。勿論、豊かであっても暴力事件は発生するけど。
  • 「愛のあるセックス」はなぜ必要か(読書メモ:『性と愛の脳科学』) - 道徳的動物日記

    性と愛の脳科学 新たな愛の物語 作者:ラリー・ヤング,ブライアン・アレグザンダー 発売日: 2015/12/09 メディア: 単行 このの概要については先日の記事でさくっと触れているので、いきなり題から*1。 このでまず面白かったのが、第4章から第6章にかけて、女性と男性が異性に対してそれぞれに抱く愛情の質の違いを分析するところだ。 第4章の「母性を生む回路」では、自分が産んだ子供を世話したいと母親が思う感情、つまり「母性愛」の存在が脳科学の観点から説明される。端的にいえば、母性愛とはプロラクチンとオキシトシンというホルモンによって引き起こされる。オキシトシンが母親に与える影響の具体例は、以下のようなものである。 人の母親が赤ん坊を胸に抱いてやる時、母親は赤ん坊の顔と目を見つめ、赤ん坊もしばしば、母親の顔を見つめ返す。母親は赤ん坊の泣き声や、赤ん坊の声に耳を傾け、自分からも声をかけ

    「愛のあるセックス」はなぜ必要か(読書メモ:『性と愛の脳科学』) - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2021/04/20
    マンネリ化すると飽きるけど、それが生殖の多様性にうまく働いてるようにも思える。
  • 道徳と恋愛は相性が悪い - 道徳的動物日記

    道徳形而上学の基礎づけ (光文社古典新訳文庫) 作者:カント 発売日: 2013/12/20 メディア: Kindle版 先日に「性的モノ化」についてあーだこーだ書いたが、それと関連しているかもしれない内容。 フェミニズムとかジェンダー論とかが市井に浸透して、男性たちもそういう考え方を学ぶことによって生じている副作用とか弊害とかのひとつが、「性愛や女性との関わり方に関する道徳を学んで実践することで、女性と仲良くなったり女性からの信頼を得られたりすることができる」と感じてしまう男性があらわれることだ。 つまり、男性の側が性や愛について「ただしい」意見を言ったり「正解」の振る舞い方をしたりすると、女性の側から仲良くなってくれたり優しくしてくれたりこちらを信頼してくれたりするなどのご褒美が与えられるはずである、という期待や予断のような感覚を抱く男性が増えているかもしれない、ということである。 す

    道徳と恋愛は相性が悪い - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2021/03/16
    内心の自由かつ私的行為だから許されてるとはいえ、恋愛ってド直球の差別的えり好みの代表だからな。モテる男はドン・ファンみたく危ない橋を渡れるからって所も。追記:安全な婚姻や恋愛は金を積んでお見合いや風俗
  • 「社会学叩き」についての私見 - 道徳的動物日記

    出勤前に、サクッとメモ的に書いておこう。 Twitterはてなブックマークをはじめとしたネット・SNS界隈では、十年一日という感じで、相変わらず「社会学叩き」が盛んだ。 といっても他人事ではなくて、このブログでも、過去に、社会学や社会科学の現状について批判するHeterodox Academyの記事を訳したことがある。 davitrice.hatenadiary.jp davitrice.hatenadiary.jp また、わたしもちょっと関わっている『経済学101』でも、社会学を批判する記事が訳されて投稿されることがある。代表的なものは、ジョセフ・ヒースによる以下の記事だろう。 econ101.jp ヒースの記事における「規範的社会学」という言葉に示されているように、これらの記事で問題視されていることは、「社会学(社会科学)が、特定の道徳的規範・政治的規範に影響を受けすぎている」ことで

    「社会学叩き」についての私見 - 道徳的動物日記
  • 「男性同士のケア」が難しい理由 - 道徳的動物日記

    男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望― 作者:イヴ・K・セジウィック 発売日: 2001/02/20 メディア: 単行 近頃では、「これからは男性同士でもケアし合わなければならない」と言った主張がちらほらとされるようになっている。 この主張がされる文脈は様々だ。「これまでの社会は女性にケア役割を押し付けていたが、これからは男性も平等にケア役割を担うべきである」という問題意識に連なる主張である場合もあるだろう。 また、女性の恋人やがいないことで「女性からの承認」を得られないと悩んだり「孤独」になることを恐れる男性に対して、「そもそも"自分は異性のパートナーにケアしてもらうべきだ"という発想を捨てて、同性との相互にケアし合う関係を築く可能性に目を向けてみるべきだ」という批判込みのアドバイス的な意味合いで、「男性同士のケア」が提唱される場合もある。 そして、「マウントを取り合う」「

    「男性同士のケア」が難しい理由 - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2020/11/11
    買い物依存症とか摂食障害は女性の方が多い傾向があったりするし。摂食障害と窃盗癖は強く関連してるし。社会的要求によるものなのか、生理的なモノか原因は様々だろうが。ケアできる人は親友や恋人がいるのはある
  • ひとこと感想:『日本人のためのイスラエル入門』 - 道徳的動物日記

    人のためのイスラエル入門 (ちくま新書) 作者:洋, 大隅 発売日: 2020/03/06 メディア: 新書 著者はアカデミックな人物ではなく、外務省に入って在イスラエル日大使館公使を数年間務めた経験のある外交官。というわけでこのの内容もアカデミックなものではない。イザヤ・ベンダサン(山七平)のが引用されていたり、俗っぽくてステレオタイプ的な「ユダヤ人論」や「日人論」が多かったりするのは気になるところだ。 しかし、「入門」というタイトルは伊達ではなく、近年のイスラエルの政治・経済・社会の状況がまんべんなくまとめられている。イスラエルといえば建国の歴史的経緯とパレスチナや中東諸国との紛争ばかりが取り上げられがちだが、いろんなやニュースで散々聞かされているその話題は最小限に抑えている。その代わりに、「一般的なイスラエル人の国民性はどのようなものであるか」という話題に紙幅を割いた

  • 「トランプ支持者の白人労働者」について書かれた本をまとめて読んでみて… - 道徳的動物日記

    ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~ 作者:J・D・ヴァンス 発売日: 2017/03/24 メディア: Kindle版 新たなマイノリティの誕生―声を奪われた白人労働者たち 作者:ジャスティン・ゲスト 発売日: 2019/05/31 メディア: 単行 壁の向こうの住人たち――アメリカの右派を覆う怒りと嘆き 作者:A.R.ホックシールド 発売日: 2018/10/26 メディア: 単行(ソフトカバー) アメリカを動かす『ホワイト・ワーキング・クラス』という人々 世界に吹き荒れるポピュリズムを支える“真・中間層”の実体 作者:ジョーン・C・ウィリアムズ 発売日: 2017/08/25 メディア: 単行 ↑ 世間ではブラック・ライヴズ・マターが話題だが、あえてこのご時世に、ひと昔前に邦訳された「トランプを支持した白人労働者の問題とはなにか、彼らはどんな特性や性質

    「トランプ支持者の白人労働者」について書かれた本をまとめて読んでみて… - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2020/06/14
    他の国、イギリスとかでも移民に自分の仕事を取られたと思う零落した中流層とかいるので、ヒルビリーも今の辛い生活の原因が社会や政治だけでなく黒人や他の貧困層が仕事を奪ってるに違いないって思ってる側面もある
  • 「男性のつらさ」論についての雑感 - 道徳的動物日記

    前回の記事の続き…と言いたいところだが、大したことが書けそうにないので箇条書きで。 ●議論が盛り上がるきっかけとなった「男性のつらさの構造」記事では、男性のつらさの原因の一つを「女性の高望み」と分析していた。そして、それに対する解決策の一つとして「女性の意識改革」を主張したために、あちこちから批判されることになってしまった。 しかし、いわゆる「女性の上方婚」志向が存在して、それが男性にとっての経済力獲得プレッシャーやそれに伴うストレスや孤立の原因となっていることは、事実だと私も思う。進化心理学や経済学、あるいはジャーナリズムや文学など様々なジャンルのメディアにおいて、「女性の上方婚」の存在の実証やその原因の解説、具体例などを見つけることができる。普通に生きていて友人や知人や見知らぬ人々の会話をしていたり、SNSにおける人々の書き込みを見ていても、「女性の上方婚」志向の存在は感じられるものだ

    「男性のつらさ」論についての雑感 - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2019/06/24
    男性性から開放されるのに男性性以外にも誇れる経済力が必要なの、貧乏人がQOLを高めるために酒と煙草を多めに買ってしまう問題に似てる。男が際限なく金と権力を欲するように女は金と安定を欲するし下方婚は厳しげ
  • Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか? - 道徳的動物日記

    jp.reuters.com www.bbc.com やや時機を逸している感はあるが、今更ながら、Google社員のジェームス・ダモアが社内文書にて男女の生物学的性差などを論じながらGoogleの多様性制度を批判したために解雇されてしまった事件について、軽く英語記事を紹介してみようと思う。 www.nydailynews.com まず紹介したいのは、倫理学者のピーター・シンガーが8月10日に発表した「なぜGoogleは間違っているか:ジェームス・ダモアが社内文書のために解雇されたことは正当なのか?」という記事。 ダモアの文書についてのシンガーは以下のようにまとめている: ・まず、ダモアの文書は「一部の種類のジェンダー・ステレオタイプには、その根拠となる理由が実際に存在する」ということを論じている。具体的には、男性と女性とを比較すると女性の方には「他人に対して関心を抱きやすい」「分析を行った

    Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか? - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2017/08/26
    採用する側が性別を見て評価のバイアスが掛かる場合と、将棋みたいに女流と一般で決定的な差があったりする場合もあり環境と生物学的要因の切りはなしが難しい段階。ブコメみて発表者が黒人なら処分は軽くなるかもと
  • 肉食が引き起こす5つの倫理的問題 - 道徳的動物日記

    今回紹介するのは、オーストラリアの Conversation誌に掲載された、公衆衛生学者の フランシス・ヴァーガンスト(Francis Vergunst)と倫理学者のジュリアン・サバレスキュ(Julian Savulescu)による記事。 theconversation.com 「あなたの皿に載った肉が地球を傷付ける5つの方法」 by フランシス・ヴァーガンスト、ジュリアン・サバレスキュ 工場畜産に潜む恐怖…環境汚染、資源の無駄遣い、何十億もの動物たちが経験する悲惨な運命…について聞かされた時に、良心の呵責を少しも感じなかったり「私たちは肉をべる量を減らすべきだ」と結論せずにいられるのは難しい。 しかし、実際には大半の人は肉をべる量を減らしたりはしないだろう。その代わりに、お肉は美味しいということ、「みんな」が肉をべているということ、あるいは自分は工場畜産ではなく牧場で育てられた肉し

    肉食が引き起こす5つの倫理的問題 - 道徳的動物日記
    natu3kan
    natu3kan 2017/07/07
    ペットと家畜。観葉植物と農業用の植物の待遇の差。ペットや植物に労働組合あったら食用にされてる側から反対運動おきそうだよな