三洋電機は15日、ベトナムの製造子会社に出向していた日本人の男性社員(54)が会社の金を横領し、行方が分からなくなった、と発表した。横領額は約8億円。三洋はこの社員を懲戒解雇し、現地の警察当局に告訴した。 三洋によると、社員はベトナムにあるデジタルカメラ製造会社の財務責任者で、平成16年から出向。昨年7月から今年4月にかけて会社の銀行口座から不正に金を引き出し、私的に流用していた疑いが持たれている。 21年3月期決算の監査中の4月末から行方が分からなくなり、その後、使途不明金が発覚。三洋本社には預金額を多く報告し、現預金の合計額の帳尻を合わせて不正を隠蔽(いんぺい)していた。