※第2回はこちら。 前回、アルデンテの食感が、パスタの主成分であるデンプンの糊化の進行によってもたらされることを見た。もう一つの主成分(全体の11~14パーセント)であるタンパク質がもたらす食感について考えてみたい。 パスタの「コシ」は、なぜうどんの「コシ」と違うのか そのためにパスタのタンパク質の大部分を占めるグルテンを取り出して、その性質を探ってみる。パスタの原料であるデュラム小麦のセモリナ(粗挽き粉)に水を加えてよく練り、生地にする。その生地をボウルに移し、水を加えて揉む。生地中のデンプンは水の中に流れ出て、水はミルクのように白く濁る。水が白く濁ったら、その液体は別の容器に移し、生地には新しい水を足して揉む。これを繰り返す。 すると最後に、よく噛んだガムみたいにプニュプニュとした感触の、黄色い塊が残る。これが「グルテン」と呼ばれるタンパク質だ。パスタのタンパク質の大部分はグルテニンと
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