【蹴球ノート】北川信行 サッカーのJリーグは地域密着を掲げて成長してきた。各クラブが下部組織を設けて子供たちにサッカーを教え、交流を図っている。それ以外にも、選手らの学校訪問や、各種団体を巻き込んでのイベント開催など、クラブごとに趣向を凝らし、地域に根付いたホームタウン活動を実施している。 東日本大震災で多くの人が被災したいま、地域のコミュニティーと直接的なチャンネルを持つJクラブにできることは多いのではないだろうか。 「各クラブが積み上げてきたノウハウがあるし、コミュニケーションを取っていろいろなことができるはず」と強調するのは今季J2に参入した鳥取の塚野真樹社長。選手時代に神戸で阪神大震災に遭い、練習場を転々とした経験を持つ。 当時、神戸市西区に新しくできた練習場は仮設住宅の隣にあった。遊んでいる子供たちが本当ははしゃぎたいのに、無理に周囲の状況を気遣っている姿が痛々しかったと