プログレ・アルバム『21世紀の精神正常者たち』の衝撃的作品からはや2年、日本のオーケストラのトップ奏者たちで1992年に結成されたモルゴーア・クァルテットによるプログレ・カバー・アルバム第2弾『原子心母の危機』の発売が決定した。 『原子心母の危機』というタイトル通り、ピンク・フロイド、イエス、キング・クリムゾン、EL&Pなどの至宝の名曲群はもちろん、3.11東日本大震災の直後に書かれたレクイエム的作品であるキース・エマーソンによる新曲も収録されている。編曲は今回も第1ヴァイオリンの荒井英治によるもので、プログレの大ファンを公言して憚らず、その熱い思いのたけをぶつけた渾身の編曲が今作でも展開されている。凡百のクラシックアレンジとは一線を画す愛あふれる熱量を帯びた圧倒的なクオリティを誇る。 ご覧のとおり、ジャケットも素晴らしい。ご存知『原子心母』をモチーフとしたものだが、現在を「危機の時代