【AFP=時事】「最後の理想郷」として知られるヒマラヤの秘境、ブータン。隔週発行のオンライン紙「ブータニーズ(Bhutanese)」の編集者テンジン・ラムサン(Tenzing Lamsang)さんは首都ティンプー(Thimpu)のオフィスで、携帯電話技術の劇的な影響について考えをめぐらせながら語る。「ブータンは封建時代から現代へ飛躍している。工業化の過程を飛び越えてしまった」 【写真6枚】携帯電話のあるティンプーの光景 世界で最後にテレビが導入された国、発展の指標として「国民総幸福量」(Gross National Happiness、GNH)を採用している国といったイメージが強いブータンには、携帯電話技術を拒むことが期待されていたのかもしれない。だが、携帯普及のスピードは速い。 ブータンの人口は75万人で、その大半は地方部に住んでいる。しかし、2つの携帯電話会社の加入者は55万人に上