ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』の解説本を読んでいて、 「これはプログラミング言語の世界観だ」 と思ったところがあった。 解説本とは、古田徹也『ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考 シリーズ世界の思想 (角川選書)』である。 今回、言及するのは、§2 「事実と事態、事態と物(対象)」の部分である。 結論から先に言うと、 物のなかで可能性が予定されている という世界観だ。 以下、『論理哲学論考』の記載を引用する。[1] 2.012 論理においては何ひとつ偶然ではない。 ある物がある事態のなかに現れることが可能であるなら、その事態の可能性はその物のなかで予定されているのでなければならない。 2.0121 物が事態のなかに現れることが可能であるなら、その可能性は物のなかにすでにあるのでなければならない。 (論理的なことは、単に可能なことにとどまるものではありえない。論理はすべての可能性を扱い
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