私が講演などで「ユーザー・インターフェイス」と「ユーザー・エクスペリエンス」との違いについて説明するときに、よく引き合いに出すのはディズニー・ランド、スタバ、そしてリッツ・カールトン。この三つに共通していることは、個々の設備や商品(アトラクション、コーヒー、部屋)で勝負するのではなく、そこの場所で顧客が体験するすべてのものに細心の注意を払うことによって、特殊な「場」を作りだすことによって勝負しているところ。 そんな私だから、本屋で「リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと」というタイトルの本を見かけた時にはすぐさま買い求めてしまったわけだが、なかなかするどい指摘が幾つも書かれている。 例えばこれ。 よくデパートの研修などで、全員が一列に並んで大きな声で「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と唱和しているシーンを見かけます。一般的には非常に礼儀正しい気持ちのよい挨拶であると