「発達障害の人に対し、当事者を十分に考慮せず仕事に就かせる支援が是だとされる。障害のある人への支援政策において『就労』が重視されすぎているのです」と語る照山絢子氏 発達障害本ブームというべき昨今。書店には関連書籍が山と積まれ、新刊も次々と出版されている。そんな中、フィールドワークを通したユニークな視点でこの問題に切り込んだのが『発達障害を人類学してみた』だ。 著者の照山絢子氏(筑波大学准教授)に、人類学の視点を通した発達障害のとらえ方について聞いた。 * * * ――文化人類学者が発達障害をテーマとするとき、ほかの専門家と何が違うのでしょうか? 照山 発達障害だけにフォーカスするのではなく、それを通して日本社会を見るところが特徴だと思います。 ――というと? 照山 日本社会がどういうものかが、発達障害を通して見えてくるんです。 発達障害はもちろん医学的な概念です。代表的なものとしては自閉ス
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